今回は、「「いつも誰かに振り回される」が一瞬で変わる本」(2016年)を読みました。
本書は以前読んだ「思考は現実化する」と「潜在意識の書きかえ方」と「洗脳護身術」と「自省録」を足して割ったような本だなと感じました。
私が病んでいた頃
私は特に振り回されることは無いと思うのですが、本書を読んで病み堕ちするほど病んでいた時のことを思い出しました。それは、夫がほぼ無職状態(バイトはしているが、全て本人の奨学金返済で消える)の頃、双子の長男と次男をかかえ、フルタイムで仕事をしながら家事、育児をほとんどしていた時です。
その時の彼(アスペ)の名言をご紹介しましょう!
「○○(私)が働いて生活できているのに、なんで僕が働かないといけないの?」
その頃の私は、夫を見ると手が震え、自分が自分でなくなるほどの怒りが身体の奥から沸いてきて、夜は眠れず、特に生理前は本当にひどい状況でした、、、4年近く続きましたが、かなり追い詰められていましたね(笑)俗に言う、カサンドラと言うやつです。産婦人科でピルを出してもらってからは大きな怒りの波が収まって、少し救われましたが。
その不安や不満は誰のもの?
本書によると、ミラーニューロンの感度が高い人がおり、特に幼少期にネグレクトをうけて大人になると、相手の感情に振り回されやすくなるそうです。
同じようなことが「フキハラの正体 なぜ、あの人の不機嫌に振り回されるのか?」(2022年)にも書かれていました。「フキハラ」とは不機嫌ハラスメントの略で、「感性アナライザ」という脳波測定器を使って感情を調査した結果、ネガティブな感情は周囲の人に伝染するということが分かったそうです。
イライラした人の近くにいると、脳波のパターンが同じになってきて、相手の感情が乗り移ったように同調し、かつ発信者の機嫌が直っても受信者のイライラは続いてしまうのだそうです。
なぜかイライラするという時は、周りに不機嫌な人がいないか確認してみた方が良いのかも知れません。自分が不機嫌をまき散らさないようにもしたいですね。
魔法の言葉
不安やイライラを他人のせいにして良いというのは、病み堕ちした時には救いですね。では、どのようにして巻き込まれないようにするのかというと、暗示として、いくつかの魔法の言葉が紹介されていました。
本音モード!:本音が言える
浮き輪モード!:下の階層から上に浮上
意外と:断定と逆の言葉を使い、自由になる
自我防壁!:自分を守る壁を形成する
病み堕ちしてしまった時には、!を付けて心の中で叫ぶと、ごちゃごちゃした思考を振り払えて良いのかも知れません。ただ、自分の言葉ではないので入りにくいなとも感じました。オリジナルで魔法の言葉を考えてみても良いかも知れないです。
自分の心に聞く
心よ!と自分の心に聞くという魔法の言葉もありましたが、マルクス・アウレリウスだなと思いました。
「○○(自分の名前)さん」と自分に聞くという本を以前読んだことがありましたので、「○○さん」でも「○○くん・ちゃん」でもいいかも知れません。
その時には、ぜひ、ゆび輪っかテストをして本当の自分の心が言っていることなのか、確認すると良いですね。
呼吸を合わせる
これは、「洗脳護身術」にも似たようなトレーニング法が書かれていました。
本書では、イライラさせられる相手に呼吸を合わせると寝てしまったという効果が紹介されており、私もやってみました。しかし、なかなか寝ない三男(4歳)に呼吸を合わせていると、呼吸が速すぎて私が息苦しくなってしまいました(笑)まだまだ修行が足りなかったようです。
まとめ
病み堕ちしたときは藁へもすがる思いになりますが、タカ派の自己啓発本ではさらにメンタルが悪化してしまいます。そんな時は、不安やイライラを他人のせいにして、ごちゃごちゃとネガティブループに入った思考を魔法の言葉で振り払う本書が役に立つかもしれないなと思いました。
逆に、調子の良い時には多少なりともネガティブに引っ張られてしまうので、反対に、ゴリゴリの自己啓発本を楽しく読むことをお勧めします!