今回は、「 「AI思考」は武器になる」(2024年)を読みました。
本書は「Notion AI」というAIサービスを企業に売り込みたいなぁという思いが見え隠れする本なのですが、個人でのAI活用について、使ってみたいなと思った活用方法を中心にまとめたいと思います。
ご存知の通り、AIは文書の生成、まとめなどは非常に得意です。AIは疲れることを知りませんし、相手が人間なら嫌がるような深掘りにも付き合ってくれます。
AIの長所である「多量のデータの蓄積と処理」、「(単純作業に対する)正確性・効率性」、「疲労しないため長時間稼働が可能」を活かし、 AIの短所である「新しいアイデアを生み出す創造性」、「人と人の信頼関係を築くコミュニケーション」、「相手を思いやる共感力」をサポートしましょうということでした。
AIは何度も繰り返される文章を入力・学習するため、出力も似たような文章を繰り返す傾向が高くなります。
また、多数のデータから標準的なもの・一般的なものを返してきますが、 処理内容が人間の倫理観に合っているかどうかはわかりません。ビジネスにおいて、標準解/一般解が欲しい時は役立ちますが、それでも中身を信じてそのまま使うのは危険です。生成AIの回答はインターネット等が情報源になっていることがありますが、元となるデータの正確性を保証してくれるものではありません。
あくまで対話型AIの提示する情報は情報収集の出発点として利用することが大切であり、下手すると著作権問題で訴えられるリスクもあるため、データの正確性は人間が判断することが必要だということです。
AIは、新卒社員のようにまずは得意なことを任せてみて、でも、常識に欠けていたり、突拍子もないことを言い出すかも知れないと注意を怠らないことが大事なんだなと思いました。
一番便利で役立ちそうだなと思った使い方は、メールの下書きです。以下は本書に書かれていた生成AIのプロンプトの例です。
20代の若者向けに渋谷で音楽祭を開くことになりました。協力してくれるスポンサーを見つけるためにメールを書くのですが、どのようなメールを出したらスポンサーが協力的になってくれるでしょうか?実際のメールを書いていただけますか?
出力されたメールの精度は70%くらいとのことですが、PCの前で書き出しは…とウンウン悩むくらないら、とりあえずチャットGPTに聞きなよという感じですよね。
過去記事「マクルーハン」が言っていた 「新しいメディアによる感覚の拡張が及ぼす不安や苦痛」が頭をよぎります。
こんな楽をしてはダメなのではないかという考えは、AIが当たり前の世界では石板と同じですよね。
次に使ってみたいと思ったのは、タスクの分割です。
製造業各社のSDGsについてまとめる必要があります。どのようなタスクに分解すれば、業務がスムーズに進んでいくでしょうか。
とAIに相談すると、リサーチからまとめ作成までの6つのタスクに分割してくれていました。
過去記事「失敗しない仕事術」でチェックリストを作るといいというのを学んで、私もやってみようとしたのですが、タスクを分割して優先順位を考えて整理するのって結構難しいんですよね。ぜひ一度やってみたいなと思いました。
ビジネスにおける英語翻訳精度向上方法のコツとして2つ紹介されています。
- 「日→英」翻訳後に再度「英→日」翻訳をして、同じ意味となっているかどうかということを確認する方法
- GingerのようなAIによる英文法チェックツールを用いて、文法として適切かどうかをチェックする方法
これは、私もAIが出る前にやっていました。Google翻訳でまずは文法部分を日本語で入れて、英語にする(例えば「AだからBである」など)。次に、作りたい文にして英語にする、その英語をGoogle翻訳に入れて日本語にする。という感じです。結構面倒だったのですが、ある程度通じる英語にはなりましたよ。
もし今後、英語で文章を書く必要がある時には、AIを使って文法チェックしたいです。
上記以外では、python(プログラミング言語)をAIに教えてもらいながら使えるようになりたいです。習慣化するためには1日2分間で良いのでAIに触れることが有効なのだそうです(「2分間ルール」)。多分、私たちがまだ気づけていない使い方もあると思うので、1日1つはAIに何か相談してみるというのも、もっとAIに慣れて、使いこなせるようになるためにいいかもしれませんね。