歯科衛生士のよみもの

kindle unlimitedで本を読み漁り、感じたことを考察していくブログです。

構成主義

今回は、構成主義についてまとめたいと思います。
今回読んだ本は、「現実はいつも対話から生まれる 社会構成主義入門」(2018年)です。

 

 

 

 

実は、私の恩師の一人が「構成主義」の先生でした。ですので、少しは理解しているつもりでしたが、本書を読んでまだまだ理解できていなかったなと思い、ブログに書いて、頭の中を整理しておきたいと思います。

※本書では「社会構成主義」と書かれていたり「構成主義」と書かれていたりと、明確な区別をして記載されていないように感じましたので、ここでは「構成主義」に統一したいと思います。

 

 

構成主義とは

いつものようにWikipedia構成主義と検索してみても、明確な定義は出てきません。

本書では、

構成主義は、現実、合理性、真実、善といった、実際に人生において重要なあらゆる知識の源について「継続的に続けられる対話」と捉えてもよいでしょう。

構成主義を、意味や行動といったあらゆる伝統がその中に入ることができる傘と考えれば分かりやすいかもしれません。

と書かれていますが、傘?さっぱり分かりません(笑)

構成主義とは「徹底的な多元主義であり、「普遍的な真実」や「唯一無二の真実」などはなく、「さまざまな真実がある」と考えます。そして、何が正しいかを問うのではなく、対話によりお互いにコラボレーションしていく中で、「そのような理解の仕方に加わることで、私たちの人生に何が起きるのか?」を問います。

 

 

構成主義の考え方

まだよくわからないですが、コラムに書かれていた夫婦の対話が分かりやすいのでご紹介します。

メアリー:あなたの帰りが遅くなって夕食に間に合わなかったことに私が腹を立てたことがあったじゃない。あのときお互い言い合ったジョークを思い出すわ。なぜこんなに遅くなったのかと私があなたを責めると、あなたは優しく、「どんな物語がお望みかな?」と切り返すのよね。私は傷ついた妻の役割を演じ続けられなくなって笑い出してしまう。現実を構成する方法は一つではないということや、あなたが仲直りできるような構成の仕方を見つけようとしていることに気づくのね。

 

ケネス:その通り。僕がかなりご機嫌斜めで帰宅したときのことも覚えているよ。家に入るなり、その場の雰囲気を台無しにしたね。僕たちは、これは心地良良く生きられない現実だと判断した。そして、君は僕にしばらく外を歩いて来るように言ったんだ。2度目に帰宅したとき、状況はすっかり改善した。最初に顔を合わせた経験を脱構成したことで、2度目の構成がうまくいったんだ。

 

実際の夫がこのような返し方をしてきたら、ただでは済まない気がしますが(笑)。

要は、別の見方はある?→それを採用したら、現状は良くなる?→じゃあ、採用!!ということです。

 

まさに今、私が本を読むスタイルそのものだと気づきました。

 

 

心理学分野での応用

ナラティブ・セラピー:人生を語り直すことで、問題を変化させる

ソリューション・フォーカスト・ビリーフ・セラピー:強み、リソース、関係の可能性について話し合う。「明日の朝目覚めたときに問題が解決していたら、どのような一日になりますか?」

ブリーフ・セラピー:過去の問題に原因を探るのではなく、現時点でより適切な関係を気づく方法を探る

「知らないという姿勢」:セラピストは「知らない」と言う立場でクライアントの話を聞く

 

 

組織分野での応用

アプリシアティブ・インクワイアリ―(AI):「グラスの半分が空だ」ではなく、「グラスの半分にまだ残っている」という見方によって世界を構成する。組織の「強み」と「リソース」にフォーカスする

 

 

教育分野での応用

コラボティブ・ラーニング(協働学習):他者と共に学習を行い、他社の中に身を置くことによって学びを得る。コラボティブ・ライティング(協働作文)など。

 

 

まとめ

構成主義の考え方では、物理学でも、脳科学でも、スピリチュアルでも、宗教でも全てそんな考えもあるんだね~とまずは受け入れます。その上で、自分にとっての現実が一番良くなる考え方を採用したり、対話によって他の考え方との妥協点を見つけたりします。その時々の状況に合わせて変わってしまってもOKです。

やはり、私にぴったり当てはまる考え方だったと再確認しました。

今後は、私は構成主義の立場です!と堂々と言っていこうと思います。