歯科衛生士のよみもの

kindle unlimitedで本を読み漁り、感じたことを考察していくブログです。

シングルの生き方

今回は、「選択的シングル」の時代 30カ国以上のデータが示す「結婚神話」の真実と「新しい生き方」(2023年)を読んで、シングルの生き方を肯定的に説明したい!という執念のようなものを感じましたのでご紹介します。

 

 

 

 

シングルとは

 

本書ではシングルを以下の分類しています。

未婚の人(同棲経験あり・なし)

離婚した人(子どもあり・なし)

配偶者に先立たれた人(子どもあり・なし)

※単身世帯…出稼ぎもありうる

これだけシングルを幅の広いものとして考えると、同じカテゴリーには分類できない、それぞれ違った人生を歩んでいるのではないかと想像されます。

 

 

結婚神話

 

世界には、結婚が義務である宗教もありますし、日本でもそうですが、ある年齢を過ぎると周囲の人から「結婚はまだなのか」とせかされたり、言葉以外での圧力(偏見やプレッシャーなど)を感じるようになります。

「結婚すべきだ」という神話を一つ一つ、データや研究結果を用いながら崩していくという構成になっています。世界中で結婚という制度や習慣を放棄し、シングルとして生きる人が増えていると強調されていました。

 

 

 

中でも、結婚による幸福度は高いが、離婚や死別によってシングルの人よりも幸福度が下がると力説します。シングルは、長い時間をシングルとして過ごすため、シングルとしての生き方(休日の過ごし方、家事、人付き合いなど)を時間をかけ築き上げることができます。

しかし、シングルには社会制度でも、会社の役割分担でも不利益があることを説明し、マイノリティーへの対策と同じように、シングルに対してもウェルビーイングを高める政策・研究をすべきだと主張します。

 

 

子育て

 

本書を読みながら考えたことは、生物学的に考えると、子孫を残すことが人間の生きる目的だよねということです。人口増加、食糧不足の問題があるので、増えることが最善だとは言えないのかも知れませんが、子育てという仕事を結婚関係の中やシングルとしての生き方の中から排除しているのではないかと感じました。

また、政治的に見ると、子供が減れば税収が減り、運営が難しくなります。社会制度が子育て世帯に優遇する理由の一つは、そのためではないでしょうかね。

シングルにも権利を!という話ばかりでシングルの子育てには一切言及しておらず、3人子育て中のシングルママとしてはちょっと不満でした。

 

 

まとめ

 

冒頭にも書きましたが、本書にはシングルに対する執着・執念のようなものを感じました(引用数も尋常じゃない)。シングルが増えているので、シングルに対する政策や住居物件を充足させるべきだという主張にしても、シングルが増えれば資本主義の見えざる作用によって必然的にそうなると思います。そして、私もシングル(離婚した人)の一人ですが、シングルだろうと、パートナーがいようと、結婚してようと、その人が選択すればいいのではないかなと思います。つまり、それぞれが自分軸で生きれば良いのではないかと言うことです。

自分を幸せにすることはできるのは自分なので、自分を大切に生きることが大事だなと感じました。