歯科衛生士のよみもの

kindle unlimitedで本を読み漁り、感じたことを考察していくブログです。

アマテラスの暗号

今回は、アマテラスの暗号(2019年)を読みました。

 

 

本書は、普段はあまり読まない歴史小説になりますが、神道や神話の神様など日本のルーツを深く学べる内容でした。

 

 

天皇は「日本の象徴」

私は小学生の頃、祖父母に「天皇って大嫌い、意味わかんない」と言ってしまい、母から注意されたことを覚えています。戦前から生きる祖父母にとって天皇は神様のような存在なんだから、というのがその理由でした。私は学校で戦後「天皇は日本の象徴」になったと習いましたが、天皇が日本を作った神様の子孫だったとは知らなかったのです。それを知って、普段は使わない敬語を使う理由や皇室の行事がようやく分かりました。

本書のあとがきに書かれていた、世界的な歴史学者トインビー氏のこれまで世界の歴史のなかで、十二歳までに自民族の神話を教えることを止めた民族は、すべて百年以内に消滅したという言葉には私もドキッとさせられました。

 

 

天皇家は世界最古の王家

天皇家は初代の神武天皇が紀元前660年に即位されてから2600年以上の歴史があるとされている世界最古の王家です。国生みの神イザナギイザナミによって多くの神々が誕生し、それぞれ役割や力が与えられました。そして、アマテラスをはじめとする天津神の末裔である神武天皇日本国の創始者になります。山・海といった大自然の神々の系譜も取り込み、さらに国津神の末裔と婚姻を果たし、あらゆる神々を合一化したと言われています。

日本の多神教のルーツですね。

 

 

神道ユダヤ教

神道ユダヤ教には共通点が多いそうです。そして、イエス・キリストユダヤ人です。

本書にも五芒星など、共通点の多い写真や史実が沢山出てきて驚かされます。日本神話には、天孫降臨の際にアマテラス(天照大神)がニニギ(瓊瓊杵尊邇邇芸命)に授けた三種の神器八咫鏡 やたのかがみ天叢雲剣 あめのむらくものつるぎ草薙剣 くさなぎのつるぎ)」八尺瓊勾玉 やさかにのまがたまがあり、皇位継承と同時に継承されるそうですが、ユダヤ教にも三種の神器があるそうです。

十戒が刻まれた2枚の石板」「マナの壺」「アロンの杖」です。

本書では、「マナの壺」が以前は真名井神社御神体であり、今は伊勢神宮外宮のご神体であると明かされます。伊勢神宮外宮のご神体は非公表であり、伊勢神宮のHPを見ると、下記のように書かれていました。

豊受大御神をお祀りしています。豊受大御神は内宮の天照大御神のお食事を司る御饌都神であり、衣食住、産業の守り神としても崇敬されています。

「マナの壺」は荒野をさまようヘブライ人に完全食であるマナを無限に与えた壺であり、「お食事を司る神様」とも合致しそうですよね。

 

 

 

どのように日本に伝来したのか?

ユダヤ教イスラエル発祥ですが、シルクロードを通って伝来されたのであれば、仏教のように中国や韓国などにもその痕跡があるはずです。しかし、日本の神道は大陸にはない独自の文化として発展しており、シルクロードではなく、海を渡って伝来されたと考えるのが無理のない考えかなと思います。現に、イザナギイザナミは於能凝呂島(おのごろじま)という島を作って降り立ち、はじめに淡路島、つぎに四国、隠岐島、九州、壱岐島、対島、佐渡島をつぎつぎと生み、最後に本州を生んだとされています。

本書では黒潮の流れや縄文人弥生人の分布をもとに推理していきますが、日本人特有の文化がユダヤ教、つまりイエス・キリストに由来するものだったのかも知れないという推論には驚きと納得したくないという複雑な気持ちになりました。

 

 

まとめ

令和元年10月22日に行われた天皇即位正殿の儀」では、以下のようなことが本当に起きて、日本には神様がいるんだな、神様が作った国なんだなと思わされました。

・皇居は午前中大雨だった(天叢雲剣は叢雲を呼ぶ)
天皇の挨拶が終わった途端、天照大神が降臨したかのように晴れ、虹が出た(イザナギイザナミが下界に来る時の架け橋で虹を使用したという神話がある)
・儀式終了後再び雨模様、天叢雲剣で雲がかかって大雨となった

本書を読んで、日本の誕生や長い歴史に触れることができ、ますます日本が好きになりました。伊勢神宮出雲大社などにも是非行ってみたいですね。

本書が映画化されたら、絶対に見に行きます!