歯科衛生士のよみもの

kindle unlimitedで本を読み漁り、感じたことを考察していくブログです。

評価経済社会の生き方

今回は、「超情報化社会におけるサバイバル術「いいひと」戦略」(2014年)を読みました。

 

 

 

 

乱世と治世

乱世は実力主義、治世では人格重視の世の中になるそうです。今は貨幣経済社会での実力主義と言えますが、今後のハイパー情報社会の中では「評価社会」になりますよ、だからいいひと戦略で生きていこうという話でした。

確かに、過去記事「ジャーニー型のビジネス」でも今後はあらゆる情報がお金になるということを学びましたし、口コミの影響はますます重要性が増していると思います。

 

ddh-book.hatenablog.com

 

 

いいひと戦略

著者さんの言う「いいひと戦略」は、人徳のある人になろうと言う話ではなく、嘘でもいいひとのように振る舞いましょう、その方が安全でお得ですよということです。

また、SNSの普及により外面の良さというのは通用しなくなり、公的にも私的にもいいひとである必要があるそうです。

フリでも「いいひと戦略」を続けていれば、自然と本物のいいひとになれそうだなと思いました。私はVIA強み診断で「誠実さ」が一位だった人間なので、どちらかと言うと生きやすい世界だなぁ~と思った一方、立場や権力が通用せず、ボロが出た途端評価を失い全てを失う世の中というのも、ちょっと怖い世界のように思います。

まさに、最近話題になったBMやジャニーズの問題ですよね。

 

 

3C

3Cとは、「コンテンツ(Content)」「コミュニティ(Community)」「キャラクター(Character)」の頭文字で、いいひとキャラクターを確立して、いいひとばかりのコミュニティーを作り、お互いに価値を提供しあう(コンテンツ)ことで、今後は会社などの組織に所属しない生き方があるのではないかということでした。

「キャラクター」はもちろん「いいひと」ということになりますし、「コミュニティー」はネットを通じたものでも良いし、地域のリアルなものでも良く、小さいもので問題ありません。また、「コンテンツ」では①ほしいもの②できること③あげられるものをコミュニティに公表することで、貨幣を介しない取引が可能になります。「いいひと」とだけ取引をするようにして、裏切り者はコミュニティから排除することができます。

確かに、マルクス 資本論にある貨幣経済の始まりを考えると、インターネットが根本から貨幣経済を変えてしまうというのが理解できます。

 

ddh-book.hatenablog.com

 

 

仏教的に考えると

また、仏教の視点で考えると、大昔から「いいひと」になりなさい、その方が得ですよということは言われていた訳です。また、「縁」や「空」という考え方で考えると、「いいひとではないひと」がいるから「いいひと」が有難がられ、際立つ訳で、全地球人が「いいひと」になってしまえばその価値は失われてしまいます。

 

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そう考えると、「いいひとではないひと」が世の中にいることが有難いなぁと思えるし、「いいひとではないひと」に裏切られた場合にも、学びがあると考えることができますね。

 

 

まとめ

今後、貨幣がなくなることはないと思いますが、過去記事「日本の財政破綻は起きるのか?」でも書いたように、貨幣賃金に依存した生活は大暴落が起きた時に大きな影響を受けてしまうことも明白です。

 

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「いいひと戦略」は一朝一夕には効果が出ないため、長時間かけて積み上げていく必要があります。しかし、貨幣を介しない取引(物々交換)では税金もかかりませんし、信頼できる仲間との持ちつ持たれつの関係は、精神衛生上も良さそうです。

今後は意識して自分のキャラクターの一つに「いいひと」を入れていきたいです。