歯科衛生士のよみもの

kindle unlimitedで本を読み漁り、感じたことを考察していくブログです。

アンドリュー・カーネギー

過去記事で、カーネギー違いをしましたが、今度こそ鉄鋼王のアンドリュー・カーネギーに関する本、超訳 アンドリュー・カーネギー 大富豪の知恵 エッセンシャル版」(2022年)を読みましたのでご紹介します。

 

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アンドリュー・カーネギー

アンドリュー・カーネギーは20世紀初頭当時、世界最大の大富豪でした。「鉄鋼王」として王侯貴族をしのぐ富を持っていましたが、幼少期は貧しいスコットランド移民であり、貧しく、学歴もありませんでした。音楽の殿堂「カーネギー・ホール」や2500館を超える図書館を寄贈するなど、晩年は慈善事業家として活動し、財産の9割以上を死ぬまでに使いきったのだそうです。

 

お金の哲学

金持ちのまま死ぬのは、恥ずべきことだ

これは彼の名言ですが、カーネギーのお金に関する哲学で特に心に残ったものを2つ以下に紹介したいと思います。

 

1.富の蓄積は社会の役に立つ

一般庶民の私でも、莫大な富を得た人のお金の哲学は学ぶべき価値があるなと思いました。資本主義社会が長くなった弊害が日本には出てきていると感じていて、貧富の差が問題になっていますが、貧しい人が富む人を叩くのは違うよな~といつも思います。先日も子ども手当の問題がSNSで話題になっていましたね。

私のお金の哲学は「お金はありがとう」なので、お金をたくさん持っている人は、つまり、ありがとうをたくさんもらっている人なので尊敬の対象ですし、カーネギーも富の蓄積は社会の役に立つと言っていて、裕福は敵だとする考え方は好きではないです。もちろん、だまされたり、理不尽な状況に陥った人を救うべきではないということではありません。カーネギー「あわれな物乞い」を増やす慈善活動は社会に悪害だと言っており、資本主義社会の中でお金が全てという考え方は違うなと思いました。

 

2.遺産を子孫に遺すのは愚行である

また、カーネギーは、遺産を子孫に遺さないことを選びましたが、世の親は(私もですが)子どもにできるだけたくさんの遺産を残してあげたい、苦労してほしくないと考えるのではないかと思います。過去記事「共感力とメンタライジング」でも書いたように、カーネギーは良い意味で、共感力の低い人物だと考えられます。

 

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影響を与えた偉人

本書にはカーネギーが影響を与えた人物の名前が度々出てきますが一部ご紹介します。

デール・カーネギー

過去記事でも書いた通り、「人を動かす」のデール・カーネギーは、アンドリュー・カーネギーにあこがれて名前を変えています。本書でも著者さんが混乱していたので、笑ってしまいました。

ガンディー

カーネギーの「富は社会の預かりもの」であり、富める者は受託者として、代理人として貧しい同胞のために奉仕するという考え方とほぼ同じ趣旨の発言をガンディーもしているそうです。ガンディーはカーネギー論文を読んでいたという説もあるみたいです。

松下幸之助稲盛和夫

立志伝中の人として名前が挙がっていますが、特に稲森和夫は2003年に「アンドリュー・カーネギー メダル・オフ・フィランスロピー」を受賞したのだそうです。

渋沢栄一

渋沢栄一カーネギーのことを「敬い慕わないわけにはいかない」と述べており、影響を受けた人物です。カーネギーの「自叙伝」を翻訳していますが、本人に直接会うことは叶わなかったようです。

 

 

まとめ

アンドリュー・カーネギーは超・超お金持ちだった訳ですが、その莫大なお金を社会と公共のために使った人だということが良く分かりました。きっと、彼には常に、お金を無心するような人やだまし取ろうとする人がわらわら寄ってきたと思うんです。しかし、カーネギーには「お金の哲学」があったから、そのような人たちを退け自分が必要だと思うところにお金を遣い、偉人たちからも尊敬されたのだと思います。

私自身のお金の哲学はまだまだ浅いので、もっといろいろな人の本を読んで深めていきたいと思いました。