歯科衛生士のよみもの

kindle unlimitedで本を読み漁り、感じたことを考察していくブログです。

経済学的生き方

今回は、コスパの経済学 お金と時間の使い方がわかる本: 自己啓発、時短、副業…人生のタイパと幸せを考える入門書 KINDLE投資読本(2024年)を読みました。

 

 

人生を「経済学」を通して見た世界では、「満足感」×「時間」×「コスト」で物事を判断するんだなと分かったので、本書で取り上げられている①限界効用逓減の法則②情報の非対称性③比較優位の原則についてまとめたいと思います。

 

①限界効用逓減の法則

 

日本国語大辞典によると、

一定期間に消費される財の数量が増加するにつれて、その追加分から得られる限界効用は次第に減少するという法則。

ということで、本書では缶ビールに例えて説明されていましたが、私なら、スイーツビュッフェに例えた方がイメージしやすいです。 

 


最初の一口は幸せで大満足ですが、後半になると元を取るためだけに食べていて、最初の一口のような幸福感はもうないです。下手すると気持ち悪くなるまで食べてしまいます(笑)

 

コスパで考えるなら、金額に対して満足感が最大化する量を選ぶようにし、食べ放題には行くなということでした。

物であれば、低価格帯は「安物買いの銭失い」、高価格帯は高価な割に満足感はそれほど増えないので、中価格帯を選べば大体間違いないということです。

 

満足感が得られるポイントは人それぞれなので、自分の満足感をよく感じて、客観的に把握できないといけないですね。食べ放題はコスパが悪いとのことですが、予約してから当日までのドキドキワクワク、来店してケーキが並んだ棚を見た時のウキウキなど勘案すると、トータルの満足度はかなり高いと思いました。たまに行くからという意味では、 限界効用逓減の法則に則ってますね。

 

 

②情報の非対称性

 

Wikipediaによると、

取引における意思決定の研究で一方の当事者がもう一方よりも多くの、または優れた情報を持っている状態のことをいう。

と書かれていますが、野菜の例が分かりやすいです。スーパーに並んだトマトを見れば、価格、大きさ、色、生産地や品種までわかるかもしれません。 しかし、どんな肥料、農薬を使ったか、流通経路や時間、利益を上乗せ金額などは販売者は知っているけど、消費者には分かりませんよねということです。

 

中古車など、それなりの目利きができる人でなければコスパの悪い商品をつかまれてしまいかねません。投資や家、車など大きな買い物では、利害関係のない、詳しい人に聞くのが良いとのことでした。

 

 

③比較優位の原則

 

こちらも、Wikipediaによると

自由貿易において各経済主体が(複数あり得る自身の優位分野の中から)自身の最も優位な分野(より機会費用の少ない、自身の利益・収益性を最大化できる財の生産)に特化・集中することで、それぞれの労働生産性が増大され、互いにより高品質の財やサービスと高い利益・収益を享受・獲得できるようになることを説明する概念である。

ということで、自国にとって得意なモノを作ったほうが、両国にとっての“稼ぐ力”を最適化することができるという原則です。著者さんはこれを個人に置き換えて説明していて、好きなことを伸ばして“得意”に変えていくと良いと説明しています。

絶対優位を持たない国でも、比較優位に着目して輸出すれば国家間の取引を最適化できるということは、個人で言うと、「ナンバーワンのスキルを持たなくても“自分の得意”を活かすことが最適解である」ということです。

 

著者さんも自分はナンバーワンではないので、ニッチを攻める戦略をとっているということでしたが、他者と比較して自分が得意なことを冷静に見分ける目がなければ、上手くいかないよなと思いました。

 

 

まとめ

 

本書では、省ける時間を時給に換算して家電を選び、浮いた時間は再投資、つまり、健康のために運動をしたり、得意を伸ばす勉強やお金について学んだりすることについても詳しく書かれています。

満足感を得られるポイントが一人ひとり違うように、何が自分にとっての最高のコストパフォーマンスになりうるのかは一人ひとり違いますよね。結局は、どれだけ自分を客観的に見て、 サンクコスト(埋没費用)に引っ張られないで冷静に判断できるのかが、経済学的に生きる鍵なんだなと思いました。

私はいつもどんぶり勘定で、家計簿とかお金を細かく管理するのは苦手なので、あまり深く考えると続かなそうです(笑) 「満足感」×「時間」×「コスト」をざっくり計算していきたいなと思いました。