歯科衛生士のよみもの

kindle unlimitedで本を読み漁り、感じたことを考察していくブログです。

MBA式マーケティング

今回読んだ本は、世界のエリートが学んでいるMBAマーケティング必読書50冊を1冊にまとめてみた(2020年)です。

 

 

本書は過去記事ビジネス書100冊をまとめた本のように面白おかしくまとめた感じではなく、具体例を交えて理論を分かりやすく説明しています。まとめ系はお手軽に大事なところだけ学べるのが良いですよね。

私がそうだよね〜と納得したものをまとめたいと思います。

 

 

顧客体験からのサービス変革

 

顧客体験を「見える化」しサービスを変革する方法として、カスタマー・ジャーニー・マップ、エクスペリエンス・マップ、サービス・ブルー・プリントが紹介されています。要は、顧客とのやり取りを見える化して、タッチポイント(顧客とのやり取り)に注目しようという話です。

電話で問い合わせたら長く待たされたあげく、別の電話番号にかけるよう言われた、ネットで購入しようとしたら決済操作がややこしくて分からず諦めたなど、企業側は顧客が見えていないよと教えています。

あるあるですよね。私もなるべく手間のかからないサービスを選んでいます。Amazonヘビーユーザーです(笑)イライラ体験をしたら、即、『不満買取センター』に書き込みして、Amazonポイントに変換することで昇華しちゃいます。

 

 

リアル店舗はメディアになる

 

ネット通販が増えるとリアル店舗が無くなるのかというと、そうでもないようです。リアル店舗は「体験」を提供することで進化できます。

これを読んで、過去記事ジャーニー型のビジネスで学んだ、店舗がアミューズメント化しているアリババの販売手法を思い出しました。

 

ddh-book.hatenablog.com

 

そして、店舗スタッフは「ブランド・アンバサダー」になるのだそうです。未来の店舗スタッフに求められる資質は、ブランドのよさを顧客目線で伝えるセンスになりそうです。AIに代替できない語彙力・表現力とコミュニケーション能力が必要になってきますね。

 

 

潜在ニーズを顕在ニーズに育てる質問

 

これはBtoB、つまり企業間取引の話ですが、優秀なセールスマンを調査して分かった4つの質問「SPIN」というものがあるそうです。

 

  1. 状況質問 (Situation)……「どんな設備をおもちですか」というように事実を収集する。ただ連発すると客はイライラするので、必要最小限にする。
  2. 問題質問 (Problem)……「設備に満足してますか」というように潜在ニーズを語らせる。
  3. 示唆質問 (Implication)……「古い設備だとコストが高いのでは」というように潜在ニーズがもつ問題の深刻さに焦点を当てて、顕在ニーズを浮かび上がらせる。
  4. 解決質問 (Need-payoff)……「新設備に変えるとどうなりますか」というように、解決策の価値を、見込客本人に語らせる。

 

これには、商談前の事前準備が大事だということです。できるセールスマンは違うなぁと思いました。家族に見込み客になってもらい練習すると良いそうなので、私も息子で練習してみようかな。

 

 

未来は「指数関数的な世界」の延長線上

 

ITの世界には、集積回路の素子数が2年ごとに倍増する「ムーアの法則というものがあります。確かに、10年前に比べてスマホやPCの性能は段違いですし、量子コンピューターが実用化したらと考えると、もっとすごい世界が来ちゃいますよね。

 

ddh-book.hatenablog.com

 

指数関数的な世界では時間経過とともに価格性能比が飛躍的に上がり、限界費用はゼロに近づくのだそうです。なので、未来を見越したタイミングで妙手を打つビジネスが成功するということでした。

確かに、歯科でもインビザライン(マウスピース矯正)が急に出てきて流行り出した感があります。技術的には限界費用は既にゼロに近いのでは?と思うので、矯正治療費ももっと安くなると良いのですけどね…。矯正器具って確かにお値段が高いですけど、ほぼ技術料ですからね。

 

 

まとめ

 

マーケティングの理論には色々あって、本書の中でも意見が対立しているものもあり、やっぱり複雑で難しいなと思いました。教科書通りにすれば良いというものではなく、結局のところ、何が正解なのかは自分で考えるしかないということが分かりました。理論というのは、まずは知ってないと使えないので、学ぶ価値はあるなと思います。