今回は、「子どもの「やりたい」を引き出すコーチング」(2020年)を読みました。
本書の著者さんはコーチングを生業にされているママさんなのですが、子育てにコーチングを用いるのは難しい、上手くできないと正直に書かれているところが好感持てます。
コーチング技術の中でも、今日から子育てに使いたいなと思ったものをまとめたいと思います。
エンジェルアイ
コーチや組織のリーダーがクライアントや部下の話を聞くときの一つのモデルとなるような眼差しを表す言葉であり、相手を無条件で受け入れる、そう決めている人の「目」の表情だそうです。
過去記事「目線を合わせる」で占師さんからも指摘された、子どもをちゃんと見るということだなと思いました。
厳しく、批判的な目である「イーグルアイ」ではなく、慈愛に満ちた「エンジェルアイ」で見つめることを意識して行いたいです。
また、本書では「自分にもエンジェルアイを!」ということでした。子育ては誰も褒めてくれないので、自分で自分を認めて、大切にしてあげられると良いですね。
×宿題した? 〇宿題どう?
私もついつい「宿題した?」と聞いてしまうのですが、クローズドクエスチョンは質問者(私)が確認したいことがあるときに使われる質問法になります。聞かれた方に、言葉の裏に疑惑チェックをされているような感覚を抱かせ、プレッシャーを与えてしまうためできるだけ使わないようにしたいです。
そんな時は、オープンクエスチョンを使うようにすると良いそうです。「宿題どう?」と、できるだけ声のトーンをのんびり、ほんわかさせて聞くように気を付けます。
実際使ってみると、「宿題した?」の時は「やったよ!!怒」といった強めの返答だったのに対し、「宿題どう?」と聞くと、「えっとね~、●●の宿題があってね~」と素直に今の状況を話してくれました。そう!こんなコミュニケーションがしたかったんですよ。とても効果的だったので、毎日使いたいです。
相手に自由に考えてもらうための質問
「宿題どう?」とも通じますが、自分が知りたいことを聞く質問なのか、相手に考えてもらうための質問なのかを意識して使えるようになると、我が子へのコーチングスキルを飛躍的に高められると感じました。
以前読んだ「問いかけの作法 チームの魅力と才能を引き出す技術」(2021年)のように、状況に合わせて変幻自在に、チームの目標に向かって質問ができると良いのだけれど…
とりあえずは、本書に書かれている「今日はどんな一日にしたいですか?」や「今日一番楽しかったことは何ですか?」を繰り出していきたいと思います。
アクノレッジ
アクノレッジとは、「ほめる」という言葉と限りなく近い言葉で、アクノレッジメントには、「その人の存在そのものを認めていく」「その人がそこにいることに価値をおく」というような意味合いを含むそうです。「存在承認」→「行為承認」→「結果承認」となります。
これは、まさに過去記事「子育てにおけるほめ方」で紹介した、1日3個は子どもの良いところを見つけてほめる「自信の水」をためることが大事だったとまたも猛省しました。
シンプルにリクエストする
子どもは「不満には答えられないけど、リクエストなら聞く」のだそうです。このシンプルにリクエストするというのは、コーチングスキルの中でも基本中の基本になります。子どもに伝えたいことがあるときは、最初と同じ言葉を同じトーンで繰り返す、つまりシンプルにリクエストし続けるのが良いということでした。
これ、著者さんも苦戦されていると書かれていましたが、我が子にするのはなかなか難しいと思います(笑)。我が家でも「歯磨きしてください(1回目)」、「歯を磨いてください(2回目)」、「歯磨きしてって言ってるでしょ(3回目)」、「ね~、歯磨きして!(4回目)」、「もう、いい加減歯を磨けって言ってるじゃない!(5回目)」を毎晩繰り返しております…反省。
命令でもなく、不満たらたらに相手の罪悪感を煽り立てるでもなく、ただシンプルにリクエストするというのを今日から気を付けてやってみます。…できるかな?
まとめ
コーチングのプロでも我が子のコーチングは難しいようなので、気負うことなく、できることから声掛けを工夫していきたいです。これらのコーチングをするためにも、自分を大事にして、日々穏やかな気持ちでいられるように工夫していく必要があるよな〜と感じました。