歯科衛生士のよみもの

kindle unlimitedで本を読み漁り、感じたことを考察していくブログです。

システム思考

過去記事で「学習する組織」について学びましたが、今回は、5つのディシプリンの一つ、システム思考を日常生活でもっと使っていきたいと思ったので、ご紹介します。

 

ddh-book.hatenablog.com

 

今回読んだ本は、「なぜあの人の解決策はいつもうまくいくのか?」(2013年)です。

 

 

 

 

ループ図を描く

システム思考では、ループ図を描いて考えます。例えば、下図は先日息子(小学6年生)が算数のテストで80点だった時に息子と一緒に考えて描いた図です。

 

どのような構造で今の問題が起きているのかを俯瞰的にみることで、どこにアプローチすれば問題が解決するのかを冷静に考えることができます。算数のテストでは、簡単だと思った問題、自信のある問題はいつも見直しを怠るので、あとちょっとのところで100点が取れないということが分かり、自信のある問題でも見直しをすることで100点取れそうだねと話しました。…書き方、理解が間違っていたら著者さんごめんなさい!

このループ図にはよくあるパターンというものがあるそうで、以下に6つ紹介します。

 

 

よくあるパターン①成長の限界

何かうまく行っていても、どこかで成長の限界が訪れます。その時に状況を冷静に見れるかが大事だと思いました。このパターンから抜け出す策としては、成長を加速させようとするのではなく、ブレーキになっている事柄を見つけて弱めることだそうです。

 

 

よくあるパターン②うまくいかない解決策

道路渋滞の問題で説明されていましたが、渋滞対策として大きな幹線道路を作っても、渋滞が緩和されないばかりか、更なる渋滞を引き起こすというパターンです。こんな時は、急がば回れ、長期的目線で見る、本質的な問題を見るが大事だそうです。

 

 

よくあるパターン③問題のすり替わり

このパターンは、疲れがたまって仕事に集中できないからコーヒーを飲むという話で説明されて分かりやすかったです。疲れがたまったときは、カフェインでごまかすのではなく、しっかりと睡眠をとることが大事ですよね。このパターンに陥った時の対策は、対処療法をするのではなく、ちょっと立ち止まって根治策に徹する、副作用を意識することです。

 

 

よくあるパターン④目標のなし崩し

目標と現実のギャップが大きいときに起きるパターンです。なし崩し的に目標を下げていると、ゆでがえる症候群のようにじわじわと悪化してしまいす。この場合は、絶対的な目標を持ち、迷っても繰り返しビジョンに立ち返ることが大事だそうです。

 

 

よくあるパターン⑤強者はさらに強くなる

勝ち組ループ、負け組ループに入ると抜け出せなくなるパターンです。強者はより強く、弱者は全く歯が立たない状況になってしまうのは、世の中の色々なところで見受けられますね。この場合の対処方法は、機会の平等を確保する仕組みを作ることだそうです。

 

 

よくあるパターン⑥エスカレート

ハンバーガーの価格競争で説明されていましたが、この、エスカレートもよくあるパターンですね。対処法は、こだわりを捨て、大局から目的を見ることだそうです。同じ1点で争いを始めると、エスカレートしてしまうので注意です。

 

 

注意点

これらのパターンを知ることは、対処策を考える上で有益です。しかし、仮説にすぎないことをよく自覚しておく必要があるそうです。必ず目で見て確認し、思い込みで行動してしまわないように注意する必要があるということでした。

 

 

まとめ

ループ図を描いて、俯瞰して見ながら考えるというのは練習は必要ですが、とても頭の整理になっていいなと思いました。ループ図に正解はなく、何度も書いてみるのが大事ということでしたので、子育ての問題とか、ついつい視野が狭くなりがちな問題にどんどん使っていきたいなと思います。