歯科衛生士のよみもの

kindle unlimitedで本を読み漁り、感じたことを考察していくブログです。

理想の上司_2

今回は、ソニー再生 変革を成し遂げた「異端のリーダシップ」」(2021年)を読んで、こんな人が私の理想の上司だと思ったので、ご紹介します。

 

 

理想の上司

職場の雰囲気って、上司次第で180度変わりますよね。私自身もなかなか尊敬する上司というものには巡り合えず、大企業なんかには理想の上司がいるのかな?希少種かな?と、半ば諦めの気持ちでいます(笑)

過去記事「理想の上司」でも学びましたが、普遍的に優れているリーダーシップの特性やスタイルなどというのは存在しません。つまり、その状況に合ったリーダーが必要であり、状況が変われば、必要なリーダーの資質も変わるということです。

 

ddh-book.hatenablog.com

 

それを踏まえた上で、なお、こんな上司が良いと思ったポイントは以下の4点です。

 

 

ポイント1:異見を聴く

著者の平井さんは小学生の頃から海外で暮らした経験があり、様々な文化に触れ、マイノリティーの立場で生活することが多かったこともあり、異見:自分とは異なった見解を言う人を自分の周りに積極的に置いたそうです。

イケてない上司というのは、本当自分の周りにイエスマンを置きたがりますよね。会議等でちょっとでも異見を言うと、頭から否定して口撃したり睨みつけてくるタイプや後からネチネチ言ってくる人って、本当一緒に働きたくないです。

まぁ穏便に、そこは忖度して、波風立てずに、と周囲からは諭されますので、日本では異見を言ってくれる人を見つけるのも大変かもなと思いました。

 

 

ポイント2:分かったふりをしない

SONYという会社はとても大きく様々な分野を持つので、社長と言えど分からないことも実は多いそうです。そして、分からないことは分からないと言って、社員に聞くというのが良いなと思いました。また、平井さんは積極的に社員とランチミーティングを行い、世界中にいる社員の本音を聴いて回ったそうです。

まさに、無知の知:私は知らないということを知っている」だなと思います。偉くなるとどうしても「分からないから教えて欲しい」なんて恥ずかしくて言えなくなります。また、自分の自慢話や武勇伝を話したがり、社員の考えていることなんて分かっているといった態度を取りがちですが、社員のことをもっと知りたい、どう思っているのか本音を聴きたいというのも、「自分は社員の気持ちを知らないということを知っている」ということだと思いました。

 

 

ポイント3:一度決めたら意見を変えない

決めたことは最後まで貫くというのも良いなと思いました。本書の中にもところどころにアナリストやOBからの批判や非難にさらされたことが書かれています。社長として決めたことを貫くというのは、私が想像するのの何十倍も責任重大で、大変なことなのではないかと思います。しかし、異見も聞いた上で判断し、全責任を自分が負うと決意して社員をブレずに導いてくれる上司がいれば、私も上司の期待に沿えるように必死に頑張れるなと思いました。

また、役職者への退職勧告も人事に任せることはせず、全て自分で行ったということで、嫌なことから逃げない姿勢も素晴らしいなと思いました。

 

 

ポイント4:潔く退く

平井さんがSONYを黒字化させて2018年に退任した時、56歳という若さだったそうです。「120%の力を出していないリーダーがいる会社になってしまっては、社員たちに申し訳が立たない」というのがその理由です。

いやいや、言い方は悪いですが、力も出さずにのさばるリーダーが多いのが現実ではないでしょうか…(笑)つくづく、自分を客観的に見れる、メタ認知力の高い人だなと思いました。

 

 

まとめ

この記事を書きながらも、やっぱり理想の上司だなぁと思いますが、家庭は大丈夫かな?と心配にもなりました。娘さんに「What's your point? それがどうしたの?」と一蹴され、東京で単身赴任したと書かれていたり、ほとんど家に帰る暇もない忙しい生活からは奥さんのワンオペ生活しか想像できません。お金には不自由しないでしょうから、シッターとか雇って、、、いや、結局ワンオペですね(笑)

理想の上司が同時に理想の夫であるのは、難しいなとも考えさせられました。