エニアグラム
エニアグラムとは、人を生まれながらの気質によって九つの性格タイプに分け、それぞれが本来持っている可能性、基本的特徴について示したものです。
私は今回、「新版 エニアグラム【基礎編】自分を知る9つのタイプ」(2019年)を読んでエニアグラムというものを初めて知りました。
エニアグラムはギリシア哲学を源流にして、最新の心理学を取り入れた性格分析法で、「9つの性格 エニアグラムで見つかる「本当の自分」と最良の人間関係」(2004年)によると、二千年の間イスラム教スーフィー派によって秘伝とされていた概念だそうです。それがアメリカの心理学者によって研究がすすめられ他分野であり、Web検索をすると「日本エニアグラム学会」という学会もありました。
動物占いとは違う
人間が9つの性格タイプに分けられるなんて、動物占いのようなものかと思いましたが、読み進めるうちに、基本的な性格タイプに経験がプラスされて本人の性格が形成されること、同じ性格タイプでも成長のレベル(健全な段階~不健全な段階)によって真逆の性格にもなりうること、自分の囚われや目指すべき統合の方向が図形で明確に表されることなどが分かりました。
本当の自分を認める
私自身の性格タイプは2の「助ける人」で、本書の選択肢を選んで調べたり、日本エニアグラム学会のHPにある90問テストをしてみたり、別の著書を読み込んでしっくりくるのか確認したりして、やっぱり2だなと確信するに至りました。
しかしこの9つのタイプの中から本当の自分のタイプを見つけることは容易ではなく、特に社会人には難しいことだと感じます。~べき、社会人として、大人として、理想の自分といった仮面を脱ぎ捨てて本当の自分を見つめないといけません。
私は2の「助ける人」が持っている「自分が他の人の人生において愛や価値を生み出していると見なそうとする自我(プライド)」や「肯定的な相手への関心が自分に返ってきて欲しいという無意識の欲求(へつらい)」について認めなければなりませんでした。
ストレス下の自分
許容を超えるストレス下においてタイプ2はタイプ8(挑戦する人)に向かうそうです。相手に尽くす一方で、期待したように感謝してもらえないと、より直接的に不満を相手にぶつけることになります。傲慢で支配的になり、脅したり、相手の自信をくじくといった行動を起こしてしまうそうです。
私が夫に尽くすことに対して感謝を期待し、裏切られ続け「絶対に、一生許せない」と思って離婚を決意したのですが、まさにその通りの展開です…私を大事にしてくれたら、ありがとうって感謝してもらえたら、たとえ収入が無くても離婚しようなんて思わないのにといつも思っていました。
自分の進べき方向
タイプ2が健全な成長レベルになるためには、タイプ4(個性的な人)に向かうと良いそうです。あらゆる自分の気持ちを検閲することなく認め、受け入れることを学んで自己実現することで健全さを保てるということでした。
実際、私も様々な本を読んできましたが、自分が良い状態になったと思うきっかけは、アニータさんの「喜びから人生を生きる!」や「ルイーズ・ヘイの内なる力」からの学びだと思います。私に必要な学びだったのだと今ならとても良く理解できます。
まとめ
エニアグラムを通して本当の自分を知るきっかけになったと同時に、やっぱり自分は困っている人を助ける仕事がしたいんだということが分かりました。
一方で、自分が良いと思ったものが他の人に良いとは限らないということも考えられるようになりました。例えば、タイプ8はタイプ2に向かうと不健全な状態に進んでいきます。瞑想が合うタイプもいれば、合わないタイプもいます。私自身が不健全な状態に進んでしまわないように、また、相手のタイプに合わせた支援ができるように、もっと勉強していきたいです。