歯科衛生士のよみもの

kindle unlimitedで本を読み漁り、感じたことを考察していくブログです。

バレーボールに迷いは禁物

今回は、今より強い自分、強いチームになるために バレーボールメンタル強化メソッド(2015年)とバレーボール超観戦術 「数」の視点で、プレーの駆け引きを読み解く(2019年)を読みました。

 

 

 

息子がバレーボールを始めたので、アマプラで「ハイキュー」を見たり、ルール本を買ったりしていたのですが、上記の本を読んでますます勉強になりました。

 

 

特に私の気になるメンタル強化についてまとめたいと思います。

 

 

メンタルスキル

 

メンタルには大きく分けて次の5つのスキルがあり、それぞれトレーニングすることができるそうです。

 

①目標設定
スマートゴールを設定する。フィフティフィフティ(達成の可能性50%)がベスト

S:具体的
M:測定可能
A:挑戦的だけれど達成可能
R:適切で関連性がある
T:期限を設定する

 

②イメージ
そのプレーの正しいイメージを頭に描いてから練習や試合に臨む。動画をチェック

 

③緊張のコントロール
心拍数が145回/分を超えると、認知機能(意識、判断力、注意力)が低下。呼吸、視線、ルーティンを意識する

 

④集中力
自分でコントロールできることに目を向け、今やるべきことに集中

 

⑤準備
戦い方のイメージをシュミレーション、最悪のシナリオも想定しておく

 

 

8秒間の使い方

 

バレーボールの1回のラリーはだいたい5~20秒で、ボールがコートに落ちてから次のサーブまでの時間はおよそ8秒間だそうです。その8秒の間に、次のプレーのことを考えている選手と、終わったことに対してイライラしている選手では、大きな差ですよね。つまり、この8秒間の間に、あらかじめ得ていたデータを頭の中に呼び起こし、確率の高いプレーを予測し、準備しなければいけないということでした。

過去記事「ブレイントレー二ング」で言われていたようなポジティブなイメージを持つことは大事ですが、こと試合中の8秒間においては、優勝したイメージを想起するのではなく、今のプレーに集中すべきなのだそうです。

 

ddh-book.hatenablog.com

 

 

チームワーク

 

人が1人でロープを引っ張る場合と、何人かのグループでロープを引っ張る場合で、それぞれどれだけの力が加えられたかを調べると、人数が多くなればなるほど、1人1人がロープを引っ張る力が弱まることが研究で分かっています。これは、「社会的手抜き」と呼ばれます。これを防ぐには、①チーム内での役割の明確化 ②1人1人の貢献度を強調③チームの人数を適切に保つ(20名くらい)をするそうです。

また、「楽しむ」という要素を心理学的に分析すると①親和欲求 (何かに属したい)②何かを達成したい③知りたいという欲求の3つがあるそうです。これらを効果的に刺激して、選手個々がチームのための役割を把握し、それを果たそうとできる、よいチームにしていきます。

 

 

練習方法

 

サーブやアタックなど、苦手なコースを練習する時、同じコースばかりを何度も練習するのではなく、ランダムに練習する方が効果的なのだそうです。野球のバッティング練習における実験では、ストレート、カーブ、チェンジアップを各15球ずつ、計45球毎日練習したAチームと、どの球種を投げてくるか分からないという状況で45球毎日練習したチームを比較したところ、最初はAチームの成績が伸びるのですが、12週経ったときにはBチームの方が良い成績を出すようになったということでした。

 

 

まとめ

 

本書を読んで、バレーでは、このローテーションの時にはこの攻撃が来るから、サーブはここに打って、攻撃を絞って取る…という激しい頭脳戦が繰り広げられているということがよくわかりました。また、焦ると視野が狭くなるため、ルーティンなどで常に一定の状態を保つ工夫をし、様々なパターンでのシュミレーションを行なって、一瞬でも迷わない準備を万全にすることが大事なのだということもわかりました。

息子の試合を見るのが前よりもっと楽しくなりそうです。