歯科衛生士のよみもの

kindle unlimitedで本を読み漁り、感じたことを考察していくブログです。

睡眠中の脳は働いている

今回は、最新の睡眠科学が証明する 必ず眠れるとっておきの秘策!(2017年)を読みました。

 

 

 

 

何だか読みやすいし、知っている内容が書かれているぞと思ったら、去年読んだ「オレキシン」を発見した先生が書いた本でした。しかも、ブルーバックスよりもさらに一般向けで読みやすい!

 

ddh-book.hatenablog.com

 

最近はビックリするくらいよく眠れるのですが、元不眠症睡眠薬情報マニアの私が覚えておきたい知識をまとめたいと思います。

 

 

ノンレム睡眠中の働き

 

ノンレム睡眠

入眠後訪れるのがノンレム睡眠です。入眠直後の深いノンレム睡眠時に成長ホルモンが出るそうで、22時から2時が成長ホルモンのゴールデンタイムというのは間違いなのだそうです。

ノンレム睡眠中には脳脊髄液が脳の細胞まで浸透し、不要な老廃物を洗い流しているそうです。また、同時に増えすぎたシナプスの削除を行い、脳を最適化する作業もしています。これは、脳が機能を休めている時にしかできない作業ですね。自分にとって重要な情報経路を選別するため、無意識に何が大事だと考えているのかによって選抜される脳の回路が異なるということであり、夢ノートや引き寄せに繋がるような話じゃないかと思いました。

そして、記憶の固定は、ほとんどはノンレム睡眠中に行われていることも分かっているそうです。

 

 

レム睡眠中の働き

 

レム睡眠

レム睡眠中は、目が動き、脳は起きていて活発に活動しますが、脳幹から脊髄に向けて運動神経を麻痺させるシグナルが送られるため、身体との連絡は遮断された状態になります。そのため、レム睡眠時に目覚めると金縛りの状態になりますし、ちゃんと遮断されないと寝ながら歩き回ったりしてしまうそうです。

レム睡眠中は「海馬」や「扁桃体」などが含まれる大脳辺縁系と高次視覚野が活発に働いていることから、「うれしい!」「楽しい!」「怖い!」「大変!」「不安!」といった強烈な情動体験を映像的に夢で見ているそうです。一方、論理的思考を司る「背外側前頭前野」は活動を低下させているため、非論理的なことが起こりがちで、夢の中では「おかしい!」と感じるシステムも働いていないのだということでした。

これは経験ありです。空を飛べたり、亡くなった人が出てきたり、変な夢はレム睡眠中に見ていたということですね。

レム睡眠では情報の重みづけと整理を行っているのではないかと推測されているそうで、レム睡眠も人間が生きる上で絶対に必要であることは間違いないそうです。

 

 

睡眠禁止帯

 

夜に向けてだんだん眠くなるのかと思っていたら、一時的に覚醒出力が上がる時間帯があるそうです。普段夜11時に寝る人であれば、その直前の夜8時から10時くらいにかけては、「睡眠禁止帯(Sleep Forbidden Zone)」と呼ばれる一日のなかでいちばん寝られない時間帯なのだそうです。

いつもより早く寝ようとしても眠れないということがありますが、睡眠禁止帯だったのかと納得しました。

 

また、朝きちんと起きて、集中力や注意力を高め、脳を積極的に活動させると、自ずと睡眠負債が溜まり、そのリカバリーのために睡眠の要求度が高まるそうです。

普段と違うところに出かけたり、大事な発表やプレゼンをした日は、就寝時間に関わらずやたらと眠くなるのはこういうことですね。年をとっても脳を疲れさせるような新しい経験・体験は積極的にしていくべきだなと思いました。

 

 

睡眠薬の使い方

 

また、睡眠薬は『眠れる』体験を得られたら卒業することが大事なのだそうです。日本でよく用いられるベンゾジアゼピン系」「非ベンゾジアゼピン系」の薬は中枢神経に作用する薬で、本来の睡眠とは違う形で睡眠を促し、服用をやめると不眠症になりやすくなるという困った特徴があります。

私もムズムズ脚症候群で眠れなくて、内科で睡眠薬を処方してもらっていた時期がありますが、あえて何も言わずに睡眠薬を出してくれる先生のところに通っていました…。反省です。

今は、オレキシン受容体拮抗薬など違うタイプの睡眠薬もあるそうなので、ちゃんと説明してくれて、薬を飲まなくても眠れるというゴールを一緒に目指せる先生にかかりたいですね。

 

 

まとめ

 

睡眠時間は7時間が良いと言われますが、人によって最適な睡眠時間は違うし、熟睡感や寝起きのスッキリ感ではなく、昼間のパフォーマンスで判断した方が良いということでした。7時間寝ないといけないと思いすぎるのは良くないですね。

また、寝ている間に脳内のクリーンアップが行われるため、認知症にならないためにも、しっかりと自分に必要な時間寝れるような生活をしようと思いました。