今回は、「絶対、人に話したくなる「時間」の雑学」(2018年)が面白かったので、ご紹介します。
過去記事「時間は存在しない、今を生きる」では、私たちの世界はパラパラ漫画のように一瞬一瞬が連続しているのだという考えを学びましたが、時間の感じ方は人それぞれ違うということに驚いたので、まとめたいと思います。
命の危険が伴うような事故では、まるで時間がスローモーションのようにゆっくりと流れるのを感じますが、それを、バンジージャンプを使って実験した研究者がいるそうです。神経科学者のデイヴィッド・イーグルマンは、人が恐怖を感じたときに、脳の処理速度が上がって、時間が遅く感じられるのではないかという仮説を立て、被験者を後ろ向きに高いところからつき落とす実験を試みました。しかし、恐怖を感じているときに“脳の処理速度”が速くなるのではなさそうだったそうです。
死を前にすると、集中力が異常に高まり、感覚がとぎすまされて多くの情報を取り入れる(記憶にも残る)ため、実際の時間より長く続く感覚が生まれるのかもしれないということです。
子どもは時間が進むのを感じるのが遅いと言われますが、代謝が良い人は時間を遅く感じるのだそうです。アメリカの心理学者ハドソン・ホーグランドは、インフルエンザに罹った妻の時間感覚がおかしいことに気づき、妻の体温が上がったり下がったりするたびに、頭のなかで1分間をはからせるという実験をしました。48時間のうちに30回も測った結果、体温の高いときほど、時間の経つのが遅くなるように感じられるということがわかったそうです。
ということは、日本人よりもアメリカ人、女性よりも男性の方が時間を遅く感じているということになりますよね。先日、息子がインフルエンザになったのですが、この実験やってみたかったです(笑)
5億年前の地球の1日は21時間だったのだそうです。「潮汐摩擦」により100年に約2ミリ秒遅くなっており、1億8000万年も経つと、自転速度は25時間になってしまうのだそうです。
体内時計は25時間と言われますが、本当に25時間になってしまう日が来るということですね。人類が生きているのかは分かりませんが…。
もう12月ですが、年を取ると1年が早く感じますよね。これは、新しい体験・記憶が減ることと基礎代謝が下がることで時間感覚を早めているのかもしれません。1日は万人に24時間ですが、本書を読んで時間の感じ方は人それぞれだということが分かりました。年齢を重ねても毎日新しい体験をすること、運動をして代謝を高めることをしていきたいと思います。