歯科衛生士のよみもの

kindle unlimitedで本を読み漁り、感じたことを考察していくブログです。

アドラー心理学③勇気づけ

アドラー心理学では、褒めてもダメ、叱ってもダメだという考えです。褒める行為や叱る行為は相手を下に見ているというのがアドラーの考えです。では、どうすれば良いのかと言うと、勇気づけをします。

 

勇気づけ

アドラーは、私は自分に価値があると思う時にだけ、勇気を持てる、「そして、私が価値があると思えるのは、私の行動が共同体にとって有益である時だけである」と言っているそうです。(「勇気はいかに回復されるのか〈新装版〉 アドラー・アンソロジー(2023年)より)

 

 

勇気づけの方法

具体的にアドラーは、「ありがとう」「助かった」などという言葉をかけることを提案しています。

過去記事「子育てにおけるほめ方」で、自信の水をコップにためるというアプローチで不登校の99%が解決するという本を紹介しましたが、まさにこれは正に勇気づけだと思いました。

 

ddh-book.hatenablog.com

 

「あなたがいるだけでお母さんは幸せ」あなたには〜の力があるね」と子どもの良さを伝え続けるコンプリメントは勇気づけの方法だと感じました。

 

不完全である勇気

一方、「学校が苦手な子どものためのアドラー心理学: どうすれば不登校傾向の子どもを勇気づけられるのか」(2022年)には、人は皆、不完全であること、失敗するものであることを理解した上で、自分は、自分の課題にどのように取り組んだら良いのかを考える勇気という、不完全である勇気を持って支援にあたることも必要だと書かれています。

 

 

完璧じゃなくても、失敗しても自分には価値があると思える支援者(親)自身の勇気も必要ですね。

 

共同体感覚

アドラーは、人生の課題は人間関係が全てであり、友情、共同体感覚、そして協力によって解決されると述べています。共同体感覚はとても大きなもので、地球全体や宇宙も含む感覚だということですが、ちょっとイメージしにくいですね。

稲盛和夫の「利他」の精神と言った方が私にはわかりやすいですかね。

 

まとめ

アドラーは1世紀も前の心理学者ですが、現代でもかなり役に立つ考え方(哲学)だと思いました。子育てにも人生の色々な問題にもアドラー心理学の視点から考えてみると、良い解決策が見つかるのではないかと思います。