アドラー熱はもう冷めたと思っていたのですが(笑)、やっぱりアドラー心理学関連の本を読むと、どうしても書きたくなってしまいました。
今回読んだのは、「みんな違う。それでも、チームで仕事を進めるために大切なこと。」(2022年)です。
本書は、悩めるリーダー向けのアドラーメソッドであり、具体的に職場で役立つ考え方や対処法が書かれていました。本書の中で私が今後の参考にしたいと思った内容をご紹介します。
共感と同情
共感とは「相手の目で見、相手の耳で聞き、相手の心で感じること」、一方、同情は「哀れみから相手と同化してしまうこと」だそうです。共感では同じ立ち位置に立って、相手の感情・思考・状況を感じますが、同化はしません。あくまで、俯瞰的に見て、聞いて、感じるのです。
本書には看護学生が患者の痛みや不安に振り回されてしまう例について書かれていましたが、近年は高齢者施設や緩和ケアで働く歯科衛生士も増えてきているし、歯科衛生士だって同じだよねと思いました。
「べき」「ねばならない」を手放す
これは、私も常々思っていることで、「べき」「ねばならない」に囚われた人を見ると、すごく生きにくそうだなと思ってしまいます。さらに、そのような人は相手にもねばならない求めるので、一緒に働いていると私まで嫌な気持ちになります。他人や職場に振り回される必要はないと思います。ファインマン先生のように自由に生きたいですね。
誇張・過度の一般化をしない
誇張とは「全部」、「みんな○○だ」など大げさに表現することで、過度の一般化とは「いつも◯◯になる」「絶対に○○だ」など全てのことにあてはめてしまうことです。言葉として発してしまうと、脳も騙されて思い込んでしまう気がします。
「○名に聞いたところ○名が」と言ったり、「○回のうち○回は」と言うように、客観的で具体的な数字を使うようにすることで防げますね。
共通の課題
私もアドラー心理学の本を色々と読んで、未だに分からないのが「共通の課題」です。アドラー心理学では「課題の分離」という考え方がありますが、一方で「共通の課題」というのもあります。どこまでが分離して考える課題で、どこからが共通の課題なのか、私にはよく分からないのです。
本書では「子育て社員のしわ寄せでつらい」という課題について、分離すべき課題なのか、共通の課題とするのかについて具体的に書かれています。私もワーキングマザーで、残業や休日出勤、泊まり仕事は断らざるを得ない場合もあるので、この問題はとても他人事ではありません。
相変わらず腹落ちはできませんが、対話により解決の方法を建設的に見出すということはわかりました。
まとめ
ビジネスにおける心理的安全性とアドラー心理学の共同体感覚を説明するのに「働かないおじさん」問題が提示されていましたが、
「働かないおじさん」も、至らない点や問題点はあるけれども、長所や貢献できる能力もある、チームの一員です。
には、ム〜リ〜と思ってしまいました(笑)
アドラー心理学を自分のものにするには、まだまだ先が長そうです。