平成21年から裁判員制度が始まりましたが、選ばれる確率は8,700人に1人だそうです。幕張メッセのイベントホールが9,000人収容だそうなので、満員の幕張メッセに1人か2人。それでもイマイチ分かりませんね(笑)
ちなみに、私も選ばれたことはありません。
裁判員裁判は、殺人などの殺された被害者がいるような重大事件でしか行われないそうなので、ちょっと怖いなとも思います。
今回は、「密着 最高裁のしごと-野暮で真摯な事件簿」(2016年)を読んだのでご紹介します。
裁判員裁判
本書には、裁判員裁判についても書かれていて、裁判員が入ると、とくに子どもが被害者の事件では通常よりも刑が重くなる傾向が見れるそうです。分かる気がしますよね…
一審(裁判員裁判)で求刑を上回る刑が言い渡され(通常あり得ない)、二審(高等裁判所)で覆され、最高裁判所でも高裁の判決が支持されたということもあったそうで、その際には最高裁判所のエリート裁判官さんから、一審の裁判官はもっとちゃんと裁判員さんたちに説明、指導しなさいといったこともあったとか。
担当の裁判官さんだって絶対に「刑が重すぎるよ!」と思っていたでしょうが、否定したら何のための裁判員制度?ってなりますよね…
夫婦別姓
ところで、1番興味がそそられたのは、「夫婦別姓」についての最高裁判所判決についてです。法律に関わる場合は、15人の裁判官全員で審議する、大法廷で行われるそうです。それぞれの出身母体(弁護士、学者、行政官、裁判官、検察官)と性別、合憲・違憲のどちらの判断を下したのかも明らかになり、それぞれの意見も出されるそうで、とても面白いなと思いました。
結果は「合憲」となったのですが、女性の裁判官の意見は全員「違憲」で、連名で出された意見の内容がとてもステキだったんです。ワーキングマザーの私にはグサリ!と胸を打ち、読みながらうんうんと首を縦に振り続けてしまいました。
ジェンダーや男女共同参画などと言われますが、自分でも気づかないうちに変な、古いルールで縛られていて、女性が自ら声を上げて変えていかないといけないなと感じました。
結局は、夫婦別姓は法廷で争う問題ではなく、そうすべきだという民意が高まれば、国会で民法改正するのがいいといった最高裁判所としての意見も垣間見えて、三権分立も大変なんだなと思いました(笑)
まとめ
裁判所なんて普段行くような場所でも無いし、最高裁判所なんてもっと雲の上の存在ではありますが、もし、裁判員の案内が来たら、自分のコンフォートゾーンを破る経験になると思いますよ。