このブログを読んで下さっているあなたに質問です。あなたには、人生の明確な目標はありますか?
ナポレオン・ヒルは世界の鉄鋼王アンドリュー・カーネギーから成功の原則をもとに成功哲学をまとめてみないかと提案され、ヘンリー・フォードやトーマス・A・エジソン、ジョン・D・ロックフェラーなど当時の大物たちと会い、20年をかけて成功のノウハウを体系化させた人物です。
それだけでも興味をそそるのですが、彼が1938年に書いた原稿が72年もの間隠されて、2010年になって出版された本があるということで読んでみました。
なぜ隠されていたのかと言うと、本書は悪魔との対話により話が進むのですが、聖職者や教育への批判が書かれていたため、妻から公表を反対され、彼の死後も親族によって隠され続けていたようです。
本書の重要なメッセージは七つの原則にまとめられ、願いを強く念じて「流されないこと」、「ヒプノティック・リズム」(大自然の法則)を味方につけることが重要であると書かれています。
- 目標を明確にすること
- 自制心を持つこと
- 逆境から学ぶこと
- 環境から受ける影響をコントロールすること(交友関係)
- 時間(否定的な思考習慣ではなく、肯定的な思考習慣を確立し知恵をつけること)
- 調和(明確な目標を持って行動することにより自らの精神的、霊的、物質的環境を支配すること)
- 警戒(実行する前に計画を見直すこと)
ヒプノティック・リズムは、例えば、ネガティブな思考は頭の中をグルグル回ってそのうち固まって、いつの間にか確信に変わるといった意味です。これは、ポジティブにも作用しますが、悪魔はネガティブな思考を想起させようとします。
また、願いを強く念じ(目標を明確に持ち)、流されないという考えは、稲森和夫の「燃える闘魂」(2013年)を強く想起させました。
稲森和夫氏は京セラの創業者で、KDDIを設立し、私財を投じて稲森財団を設立、経営者のための盛和塾を国内外に数多く開設し、事実上倒産した日本航空(JAL)の会長を無償で引き受け、2年8か月で再上場を成し遂げた人物です。「燃える闘魂」にはこれまでの苦難やどのようにして光明を見出したのかなど彼の熱い言葉で書かれています。
悪魔の言う、悪魔が支配できない2%の人物だと思います。
どのような逆境にも絶対に達成できる!と信じて否定的な思考には絶対に陥らないところが本当にすごいと思います。
ここで、最初の質問に戻るのですが、あなたには人生の明確な目標はありますか?
私には少しあるが、強く念じきれるほどではない、という返答が最も的を得ていると思います。しかし、本書を読んでもっとも〜っと強く念じて、無理かもしれないといった否定的思考を完全に排除しなければいけないと感じました。
もう一つ感じたのが、仕事と子育てばかりで環境を疎かにしていたので、環境をコントロールしないといけないなということです。
アップダウンはあると思いますが、少しずつ悪魔に支配されない方の人間になっていきたいなと思いました。