オードリー・タンは台湾のデジタル担当大臣を務める「世界の頭脳100人」にも選出されるようなまさしく天才です。コロナ禍でマスクのアプリを短時間で作ったことでも有名ですね。
オードリー・タンの発言は全てWEB上で公開されているそうで、わざわざ本を読まなくても色々と出てくるのですが、「天才IT大臣オードリー・タンが初めて明かす 問題解決の4ステップと15キーワード」(2021)を見て感心したこと、参考になることをまとめたいと思います。
まず、オードリー・タンは哲学者ですか?というくらい自分の考えをしっかりもっています。先ほどもも述べたように彼女は全ての発言を公開していますが、余程自分自身に自信があり、ブレない人でないとできないことだと思います。
また、「門を開けて車を作る」や「すべての人間の側に立つ」に代表されるように、自分で何でもできると思っていないし、自分の目線だけでモノを見ていないところもすごいなと思います。
- 私は、「門を開けて車を作るので、自分にはそれができると思ったら皆さんに参加してほしい」のです。そのために、最初に共通の価値観、核心部分を確立し、それからみんなの力を終結して共創します。
- 自分は不完全な存在ですから、すべての人の側に立ってそれぞれの話を聴くことを抜きにしては、人々の共通認識か結晶に変わることはないのです。
歯科衛生士も学生の頃に「傾聴」について習いますが、仕事をしていると時間に追われ、ついつい自分が聞きたいことばかりを聞いて、本当の意味での傾聴を忘れてしまいがちだなと思います。今から天才にはなれませんが、心がけは忘れずにいたいものです。
一方、寝る前に1ページ1秒でスキャン読書をして、寝て起きると本の内容を理解しているというのは一般人とは次元が違うなと思ってしまいました。
また、先天的な心臓病を抱えており幼いころから気功を修練し、心身を安定した状態に保てるようになったとか、子ども時代に3週間一人で山籠もりをしたとか、中学を中退して15歳で起業したとか、もう、我が子も将来オードリー・タンのような天才になるかもなんて幻想は、見るも無残に崩れ去りましたね(笑)
「いつかログアウトする時の世界は、ログインした時よりもずっと良くすることができる。そう信じている。」
「死」をログアウトと表現するのはITの専門家ならではですが、基本的に私も同じ考えだなと思いました。彼女のように国や世界を変えることはできませんが、皆が健康で、幸せになれる手助けができる歯科衛生士という仕事はとても素晴らしい仕事です。
私も歯科衛生士として、1人の人間として、ログアウトする時にはもっとよい世界になるよう、できることを続けていきたいなと思ってます。