歯科衛生士のよみもの

kindle unlimitedで本を読み漁り、感じたことを考察していくブログです。

経営と哲学

色々と本を読んでいると、「コンサルタント」という人が書かれた本によく行き当たります。この、「コンサルタント」という人たち、めっちゃ頭いい!

 

ビジネス書だけでなく、学び方、読書法、哲学書まで何でも書いていますし、内容も学者さんの書いた本かな?と思うほど多岐に渡った考察や洞察が満載で勉強になります。

 

論理と哲学

その中でも私が気になったのは、超・超・論理的な人たちの行きついた先に、哲学やマインドフルネスがあったということです。

 

確かに、パナソニックの創業者である松下幸之助は経営者ですがもはや哲学者ですし、京セラの創業者で倒産した全日空を復活させた稲盛和夫も出家されています。海外では、スティーブ・ジョブズはマインドフルネスを実践していたことで有名ですね。

 

人間の罠

「失敗の科学」(2016年)では、認知的不協和の恐ろしさや確証バイアス、講釈の誤りといったどんなに優秀な人でも陥る人間の罠について書かれており、大きな会社を運営して、大きくするにはこれらのバイアスや罠に引っかかることなく、何が正しいのかを常に考えなければいけないのだと言うことがよく分かります。優秀なコンサルタントが哲学にはまるのも納得です。

認知的不協和
人が自身の認知とは別の矛盾する認知を抱えた状態、またそのときに覚える不快感を表す社会心理学用語。アメリカの心理学者レオン・フェスティンガーによって提唱された。人はこれを解消するために、矛盾する認知の定義を変更したり、過小評価したり、自身の態度や行動を変更すると考えられている。

確証バイアス
仮説や信念を検証する際にそれを支持する情報ばかりを集め、反証する情報を無視または集めようとしない傾向のこと。認知バイアスの一種。また、その結果として稀な事象の起こる確率を過大評価しがちであることも知られている。

講釈の誤り
過去に起こった出来事について、原因と結果に都合が良く、納得がいく理由づけをすることにより、頭の中で作り上げた誤ったストーリーが、私たちに、誤った世界観や、誤った将来予測を形成させること

 

歯科という世界

では、歯科医院ではどうでしょうか?
院長先生は哲学や人間のバイアスや罠について学ぼうとしているのでしょうか?
歯科という世界ほど、構造主義の枠にとらわれているのではないかと思ってなりません。

 

構造主義
狭義には1960年代に登場し主にフランスで発展していった20世紀の現代思想のひとつである。広義には、現代思想から拡張されて、あらゆる現象に対して、その現象に潜在する構造を抽出し、その構造によって現象を理解し、場合によっては制御するための方法論を指す語である。

 

まとめ

学会や勉強会で知識や技術ばかりを学ぶのではなく、哲学について(人間とは?人はどうあるべきか?など)考える場が歯科衛生士にもあると良いのではないかと思いました。