歯科衛生士のよみもの

kindle unlimitedで本を読み漁り、感じたことを考察していくブログです。

健康に良いサプリの選び方

今回は、服用危険 飲むと寿命が縮む薬・サプリ―疲れ、息切れ、めまい、不眠、物忘れ(2018年)を読みました。

 

 

ちょうど最近「紅麹サプリ」が問題になっていましたね。私は産後からプロテインとサプリを服用しているのですが、これからのサプリ選びについて考えたのでご紹介します。

 

 

サプリの副作用

 

歳を取ると、体の代謝能力がどうしても落ちますね。そのため、若い頃よりも体内に薬の成分が残り続けます。そして、体内の水分量も減ってしまうために、水に溶けるタイプの薬はうまく処理できずに体内に長くとどまります。さらに、肝臓と腎臓の機能も落ちますので、体外への排出に時間がかかってしまいます。

サプリや健康食品の臨床試験は若い人で行われており、医薬品に比べ審査もゆるいので、特に高齢者では思わぬ副作用に見舞われる可能性があるということを知っておくべきだと思いました。謳われている効果効能を盲信してはいけませんね。

 

 

9割9分は効果なし

 

本書によると、ほとんど全てのサプリや健康食品には効果がないそうです。論文を引用しながら具体的に挙げられていますが、私がこれまで良いと信じていたものをピックアップして整理しておきます。

 

マルチビタミン

マルチビタミンには目立ったメリットが確認されていないのだそうです。そればかりか、60才以上の女性が毎日のようにマルチビタミンを飲み続けた場合、心疾患や癌などの病気で死ぬ確率が上がったという研究もあるそうで、

  1. マルチビタミンはかなりの確率で意味がない
  2. マルチビタミンで人体に害が出る可能性も否定できない

というのが今現在言えるところだそうです。

マルチビタミンを買うお金を新鮮な野菜に使ったらどうでしょう?」と言われては、ぐうの音も出ません。

 

ビタミンC

ビタミンCと言えば過去記事「知りたいことは筋肉に聞け!」でも身体にいいと無意識にもジャッジされるビタミンですが、

  1. 一般人がビタミンCをいくら飲んでも風邪は予防できない
  2. アスリートならビタミンCは風邪の予防に使える

ということだそうです。

 

ddh-book.hatenablog.com

 

さらに、白内障のリスクが上がるという研究もあり、ビタミンCが「アスコルビン酸」という酸の一種であることから、虫歯のリスクも高まるということでした。

 

ビタミンCがフリーラジカル(有害性の高い物質)に変わってしまうというのが白内障の原因だと考えられているそうです。

あ、虫歯に関しては、カプセルで飲めば問題ないですよ。

 

フィッシュオイル

オメガ3、DHA、EPAなど身体に良さそうですし、研究成果もたくさんあったような気がしますが、心臓や血管に問題がない人にはフィッシュオイルは無意味なのだそうです。さらに、フィッシュオイルは酸化しやすく、酸化した脂質は心疾患のリスク要因になります。

アメリカで販売されている人気のフィッシュオイルを3つ選び、どれぐらい酸化しているかを調べたところ、すべてのフィッシュオイルが安全の基準値を大幅に超えて酸化していたという研究もあるそうです。わざわざ高いお金を出してフィッシュオイルを買うよりも、サバ缶食べろということでした。

 

 

マウスウォッシュの健康被害

 

太り気味の男女1200人を3年間追跡調査した研究では、マウスウォッシュを1日に2回以上使う人は糖尿病のリスクが55%もアップしたそうです。理由としては、口の中の良い菌が死んでしまうためだということでした。

 

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私はリステリン愛好家なのですが、殺菌効果はマウスウォッシュの中でも一番ではないかと思っています。朝晩毎日使うのではなく、歯ぐきが腫れた時、ピンポイントで歯ブラシにつけて殺菌するのがいいですね。使用頻度はこれまでも週1回程度だったので、まぁ、問題なさそうかなと思いました。

 

 

健康ために本当に必要なこと

 

良いと思っていたサプリがダメとなると、じゃあどうすればいいの?ということになりますが、健康のために本当に必要なこと(これまでの研究で分かっていること)は、以下の3つだそうです。

 

  1. 身近な人たちとの親密な人間関係
  2. 野菜を中心に、良い肉と魚を選び、できるだけ自然のままの食事をする(✖️加工食品)
  3. 毎日8,000~10,000歩のウォーキング

 

はい、知ってます(笑)

 

 

まとめ

 

産後、授乳も加わりボロボロになった身体を救ってくれたのは、間違いなくサプリとプロテインだったので、これだけ読んでもダメなものだとは思いません。栄養不足時はむしろサプリを飲むべきですね。一方、体調が回復した今でも飲んでいるのは、意味がないと分かったので体調を見ながら減らしてみようと思います。

過去記事「錯視では無意識をだませない」でもあったように、研究結果というのは万人に効果がある(有意差がみられた)というものであって、赤い服を着ても特定の人を落とせるわけでは無いんですよね。

 

ddh-book.hatenablog.com

 

つまり、遺伝とか腸内環境とか諸々の要因で、一般的には効果がないが自分には合っているというサプリ等もある訳で、それこそ自分の筋肉に聞いて、体と相談しながら選びたいと思いました。