今回は、「”意識高い系”がハマる「ニセ医学」が危ない!」(2019年)です。
Wikipediaで検索すると、何と、出てきました。
自己顕示欲と承認欲求が強く自分を過剰に演出するが相応の中身が伴っていない人、前向き過ぎて空回りしている人、インターネット(SNS)において自分の経歴・人脈を演出して自己アピールを絶やさない人などを意味する俗称である。本当の意味で意識が高い人の表面的な真似に過ぎないため、「系」と付けられている。
だそうです。
本書で紹介されているニセ医学には、コラーゲンや酵素、デトックス、ホメオパシーなど意識高い系が好きそうなワードが沢山出てきます。例えば、コラーゲン鍋を食べて、翌日お肌プルプルはプラセボだ。塩分で顔がむくんでいるか、油で肌がギトギトになっているかのどちらかだと、気持ちよいほどの断罪っぷりでした。
確かに、肌のターンオーバーは約1か月と言われているので、前日食べたものが肌に影響するわけがないと言われればその通りだと納得するのですが、ちょっといい気分になっているのであればそれでもいいじゃないかと…(笑)
ネットの情報は玉石混淆なのはいうまでもありませんが、意識高い系の人には「ダニング=クルーガー効果(能力が低い人ほど、自分に対して過大評価するという認知バイアス)」が働き、「正しいことを知らない」と周囲の人を見下すようになってしまうのだそうです。さらに、周囲も同調させようと間違いだらけの情報を振りまき、マウンティングしていくということでした。
私は、意識高い系だからと言うよりも、「エコーチェンバー現象」で、次々と同じような情報や意見が集まり、確信していってしまうという過程もあるのではないかと思いました。
また、数字を自分たちに都合よく利用したり、すでに撤回された論文や信頼性の低い論文を科学的根拠として示して不安をあおり、お金儲けをしている人々もいます。ニセ医学に騙された死亡事故もあるそうで、色々な意味で怖いなと思いました。
本書では、過去記事「怪しい水を見破る科学リテラシー」と同様、怪しい水が多いことも指摘しています。
私も過去記事で紹介した「太古の水」も怪しい水かなと思って一時やめていたのですが、最近、また飲み始めました。
それがですね、飼っているハムスターに脱毛があって、動物病院を2軒回って、飲み薬塗り薬を何種類も試して、床材を変えたり食事を変えたりと、何ヶ月も治療したのですが全く良くならず、原因不明(恐らく何か持病がある)でもう仕方ないと言われていたんです。そこで、太古の水をハムスターにも飲ませてみました。すると、しばらくすると元のように毛が生えてきました。
でも、8月くらいからは普通の水道水に戻していて、9月半ばくらいからまた抜け毛が気になるようになり、痒いのか、爪で皮膚を引っかいたりして、禿げが広がってきたんです。
「太古の水」が良かった?と思って近頃また飲ませ始めたのですが、皮膚の赤みが無くなって、今は産毛が生えてきています。
人間であればプラセボ効果だろうと思いますが、ハムスターに起きていることなので、やっぱり「太古の水」の効果だろうと思う訳です。ハムちゃんはもう1歳半を過ぎていますので、元気に長生きしてもらうためにも、「太古の水」は続けていこうと思っています。もちろん、ハムスターだけでなく、家族も毎日飲んでいますよ。効果のほどはわかりませんが。
本書を読んでいて、一般人が何が正しいのかを判断するのは難しいなと思いました。意識高い系の痛い人にならないよう、以下の三つを忘れないようにしようと思います。
- 何でも過度に信用せず、疑いの気持ちも持つ(ネガティブな意見もチェックする)
- 良いかどうかは実際に試してみた上で判断する
- 自分がいいと思っても、他人には押し付けない