歯科衛生士のよみもの

kindle unlimitedで本を読み漁り、感じたことを考察していくブログです。

朝食は食べる?食べない?

今回は、「【新装版】一生リバウンドしないパレオダイエットの教科書」(2019年)を読んで、朝食を食べた方が良いのか、食べない方が良いのか考えてみたいと思います。

 

 

 

パレオダイエット

パレオダイエットは、直訳すると旧石器時代の食事法」だそうです。旧石器時代の暮らしから、いいところを取り入れていく方法で、以下のような内容が紹介されていました。

【食う】

・できるだけ自然に近い肉や野菜、フルーツを食べる

・人工的に加工された食品はほとんど食べない

朝食はめったに食べず、空腹時間が長い

【寝る】

・朝は決まった時間に起きる

・夜は人工の明かりがない徹底的に暗い環境で眠る

・風の音や川の流れなどの自然音に囲まれて眠る

【動く】

・意識してエクササイズはしない

・大きな獲物を運ぶために、定期的に筋肉を使う

・木の実などを探して、とにかく一日中よく歩く

 

この中で気になったのが、「朝食を食べない」というところです。

 

朝食を食べないことの効果

8時間以上のプチ断食により、食欲が抑制され、アンチエイジングにもなるそうです。

そこで疑問に思ったのが、文科省が推進している「早寝早起き朝ごはん」です。文科省のHPを見ても、エビデンスが紹介されていて、朝ごはんを食べる子どもは学力が高いとか、運動能力が高いという研究結果が示されています。

一方、本書の参照を見ると、研究者名、タイトル、発行年は書かれていますが、これは論文なのか?雑誌名が書いてないんです。論文の引用する際は通常、雑誌名、巻号、ページが書かれているはずで、雑誌名を書けない理由でもあったのかと疑念が募ってしまいます…雑誌名を見れば、どの程度の論文なのかある程度分かりますしね。

 

旧石器時代は朝食を食べなかったのか?

また、旧石器時代では「空腹のまま狩りに出かけ、昼すぎにようやく最初の食事を始める」と書かれていましたが、本当にそうでしょうか?果物や木の実、昨夜の残りみたいなものを朝から食べていたのではないかと言われても否定はできないと思います。男女でも役割は違ったでしょう。

さらに、日本で稲作が始まったのは石器時代だと言われていますが、肉食の欧米人と比べて、日本人は腸が長いというのも有名な話です。著者さんの勧めるイモ食よりも、米食の方が日本人には合っているのではないかとも思います。海苔を消化できるのも日本人だけみたいですよね。

 

結局、朝食はどうするのがいい?

以前読んだ本に、腸内にどのような細菌叢を持っているのか調べることで、その人にとって血糖値を上げる食品、あまり上げない食品が分かるという話がありました。恐らく、朝食抜きが向いている体質の人と向いてない体質の人とがいるのではないかと思うのです。

 

やってみないと分からない

本書によると1週間頑張れば自然に食欲が減るということでした。実際に、朝食を食べると調子が悪くなるという人も知っています。

私はと言えば、健康診断の日のたった1日でさえ朝食を食べないとひもじくて×2…かなり辛いです。しかし、ナポレオン・ヒル自己実現(2016年)で断食を勧めていましたし、試してみることは大切だと思います。著者さんの言うように、1週間続けてみれば自分の体質に合うか合わないのかはっきり分かると思います。

 

また、子どもも同じではないかと言えるのですが、文科省のデータを見ると、成長期の子どもは朝食を食べさせた方が良いのだろうなと思います。ということは、毎朝朝食を作らなければいけない訳で、自分だけおあずけ!は私には無理かなと思いました(笑)。

 

まとめ

世の中にはさまざまな健康法やダイエット法がありますが、自分に合う、合わないって必ずあると思います。それは、本人の性格や持っている腸内細菌、家族構成など様々な原因が絡み合うと考えられます。

今回の朝食を食べるか・食べないか問題は、養老先生がよく書かれていたように、「やってみないと分からない」という結論に至りました。