今回は、「世界標準の1on1 科学的に正しい「対話の技術」のすべて」(2025年)を読みました。
私は過去記事「チームの心理的安全性」を読んで以来、歯科医院に勤務する歯科衛生士にこそ「1on1」を取り入れるべきだと思っていて、本書はその教科書とも言えるような内容でした。
とても勉強になったので、大事だなと思った部分をまとめたいと思います。
本書によると、1on1とは、「マネジャーと直属の部下との間で定期的に繰り返し行われる、部下の健康状態、モチベーション、生産性、対処すべき問題、優先事項、役割分担の明確化、他の業務との調整、目標設定、他者・チームとの調整、個人の成長、キャリアプランなどについて対話する時間・機会」であると説明されています。そして、7つの効果として以下のようにまとめています。
- エンゲージメントを高める
- 部下の成功を導く
- マネジャーの成功を導く
- 人間関係の構築に役立つ
- ダイバーシティ&インクルージョンを推進する
- 部下の成長・能力開発を推進する
- 人生の満足感を改善する
また、効果的な頻度や時間についても調査されており、週1回のペースが最も好ましい結果をもたらし、20〜30分が良いということでした。
もちろん、リモートワークだったり、部下の金属年数が長かったりする場合、部下からフィードバックによっては、1on1のペースを調整すると良いということでした。
さらに、集中を切らさないよう、スケジュールに入れる時にはまとめて行う、歩きながら行うなどの工夫についても詳しくかかれています。
何を話すのかということについても詳しく書かれていて、著者さんの分析の結果結果、「人間関係の構築」「エンゲージメント」「状況把握」「課題」「フィードバック」「能力開発・成長・キャリア」という6つの質問のカテゴリーのうち、複数のカテゴリーから質問を選び、豊かで多角的な対話を行うのが理想的だということでした。
「人間関係の構築」
その人の人となりや仕事に関する考えを理解するための質問で、「あなたが今、仕事以外でワクワクすることは何ですか?」や「職場で嫌だなと思うことはなんですか?」などです。
「エンゲージメント」
仕事のやりがいや離職を防ぐ要因を知る質問で、「どんな仕事が一番楽しいですか?」や「あなたが、この職場で長く働きたいと思うには何が必要でしょうか?」などです。
「状況把握」
主要業務の把握、最新情報の共有、案件のフォローアップ、優先事項の確認に関する質問です。
「課題」
部下やチームの課題を知るための質問や「チームメンバーとの課題で、相談したいことがあれば教えてください。」といった、部下と部下との関係を知るための質問です。
「フィードバック」
「フィードバックは十分足りていますか?」といった部下へのフィードバックを改善する質問、組織から部下への情報発信を改善するための質問、部下からのフィードバックを求める質問、ミーティングを改善するための質問、部下から組織全体へのフィードバックを求める質問です。
「能力開発・成長・キャリア」
部下の長期的な可能性と将来への希望に焦点を当てた質問で、「5年後、10年後に目指すキャリアを教えてください。」などです。
また、その日のアジェンダは、基本的に部下に決めてもらい、一度に全部聞くのではなく、時間をかけて満遍なく聞いていくというのもポイントのようです。
記録の重要性についても繰り返し述べられています。マネジャーだけではなく、部下にも記録を取ってもらい、お互いに1on1で話した内容を確認すると良いということでした。
もちろん、1on1の前には前回話した内容をチェックしてから臨みます。
歯科医院に勤める歯科衛生士にこそ、1on1が必要だと思うんですよね。歯科衛生士さんたちがイキイキと幸せに働くためには7つの効果、絶対に必要だと思います。でも、マネジャーの立場になる先生も、主任歯科衛生士さんも、そんな暇もスキルもないというのが現状なんです。ここ、ビジネスにできないかな〜とずっと思っています。
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