歯科衛生士のよみもの

kindle unlimitedで本を読み漁り、感じたことを考察していくブログです。

味覚と表情と感情

今回は、脳には妙なクセがある(2012年)を読みました。

 

 

本書、脳科学大好きな私には、本当に面白くて、全部ブログに書きたいところなのですが、今回は「味覚」と「表情」と「感情」についてまとめたいと思います。

以前から、口角を上げる(笑顔を作る)だけで、イライラが収まり相手を怒れなくなるといったことは知っていました(もちろん実験済み(^^♪)が、人類の進化と表情との関係が面白いなと思いました。

 

 

ボトックス注射

 

ボトックス注射とは、ボツリヌス菌の毒素を顔に注射すると、顔面筋の動きが鈍り、皺ができにくくなることを利用した美容技術です。そして、このボトックスを使用すると、相手の感情を読みにくくなるという研究をした研究者がいます。さまざまな表情の写真を見てもらい、その表情から、「楽しい」や「悲しい」などの感情を読み取ってもらったところ、ボトックスを顔に注射した人は表情を読み取る能力が低下したのだそうです。

と、いうことは、表情豊かな人は、他者の感情を読み取る力も強いのかも知れませんね。

 

 

シュードネグレクト効果

視野の半分を重要視して、もう一方を無視しがちなヒトの認知傾向を「シュードネグレクト」と言うそうですが、私たちは顔の「左半分」をとくに重要視しているのだそうです。そして、鳥にも「左側重視」の傾向があり、左側重視というのはヒナにもみられる先天的なもののようです。鳥の脳には「脳梁」(左右の大脳を繫ぐ経路)が発達していないことから、長い進化の産物だろうということでした。

私たちが他人から見られるときは主に、相手にとっての左視野、つまり自分の「右側」に注意が集まっていることになりますので、右側の顔は特に念入りにお化粧をしないとですね。

 

 

痛そうな写真

 

痛いシーンを目撃するだけでなく、「痛そうな写真」を見ただけでも、脳の同情回路が活動するそうです。しかも、同情回路は「痛そうな場面」だけではなく、テレビや携帯電話などをハンマーで破壊するシーンを見ても活動するそうで、これは、「もったいない」の源なのではないか、ということでした。

確かに、動画や写真を見ているだけなのに、「痛い痛い!」ってなることありますよね。

 

 

恐怖の表情

恐怖の表情を作ると、それだけで、視野が広がり、眼球の動きが速まり、遠くの標的を検知できるようになるのだそうです。恐怖への準備は、恐怖の感情そのものでなく、恐怖の表情を作ることによってスイッチが入るということで、笑顔だけでなく、恐怖の表情までも精神や身体に影響を与えているということですね。

お化け屋敷に入る人の表情と、出てきた時の感想を研究すると、恐そうな表情の人ほど、「怖かった」という感想になりそうです。

 

 

苦い記憶

顔面の筋電図を測定しながら苦味を舐めた場合、上唇挙筋が収縮したという結果をもとに、どんなものを見た時に同じ表情になるのかという研究が行われました。すると、嫌な写真、たとえば死体にウジ虫がわいている映像を見たときにも、上唇挙筋が収縮することが分かったそうです。しかも、主観的な嫌悪感が強いほど筋肉の収縮も強かったということです。また、道徳的な嫌悪感も苦味の表情と関係があるそうです。

「鼻の下を伸ばす」のと逆というのが面白いなと思いました。笑顔や恐怖の表情と同じパターンだとしたら、上唇挙筋を収縮させると、目に入ったものに無意識に嫌悪感が湧いてしまうのかも知れません。

 

 

進化と表情との関係

 

表情というのは、単純に感情を表出するだけではないのではないか?と本書を通じて考えさせられますよね。

ダーウィンは、表情が先天的であることを指摘したうえで、表情の機能を意味論的に推察しているそうです。アンダーソン博士も、古い生物は、苦味(毒)や悪臭(腐敗)などの生命にとって都合が悪いものを拒絶するシステムをすでに発見していて、のちに脳はこの効果的なシステムを転用することで、モラルという高度な社会的感情を創作したと説明しています。

 

 

まとめ

 

表情というのは、思っていたよりも進化に関わる大事な動きだったということを学びました。そして、やっぱり、「感情→表情」ではなく、「表情→感情」のようです。

この表情の効能をうまくスポーツなどに使えませんかね?テーピングを使って、モノマネ芸人みたいに顔を変えるとか(笑)。

本書を読んで、もっと表情を大げさに使っていきたいと思いましたし、口角は上げて、上唇挙筋は下げて、つまり唇がUの字になるような表情を常にしていきたいなと思いました。

 

ぺにょは、ココナラで歯科イラストを描いています!⇓⇓チェックしてね☆