今回は、「あなたが知らないあなたの話」(2018年)を読みました。
本書は(スピリチュアル+仏教哲学)÷2といった感じの内容です。いきなり「あなたは存在しない」と言われるのですが、禅の考え方がインストールされている方であれば、比較的読みやすい本だと思います。
本書の中で、「勇気の剣」という話が、私が学生さんに話していたようなことを言っている!と、とても驚いたので、まとめたいと思います。
般若心経で有名な一節ですが、本書の内容も色々な角度からそれを説明するという内容になっています。
「いま」目の前の現実に心を込めること、そして、
無理に頑張ろうとするのではなく、問題から逃げたり、問題を放置したりするのでもない。問題を問題としてとらえず、起こるべくして起こったありのままのものとしてとらえ、できることをただやるのみです。
ということで、私の大好きな小林正観さんの言っていることと同じだなと思いました。

自分を傷つけたと思っている相手、恨みを感じている相手に、勇気を持って自分のほうから近づいていく
私はこれを読んだ時に衝撃を受けました!私自身も、辛くて苦しい時、全く同じことを試して状況を改善した経験があるんです。そして、実習先で指導DHに厳しく接されて、「もう無理です」と泣きついてきた学生さんにも、これを試してみるよう言っていました。実際、「もう無理」と泣きながら言っていた人が、翌週にはニコニコで実習していて、そんなに悩んでいたこと、こちらが大層心配していたことすら忘れているので、すごい方法、まさに「勇気の剣」だと思います。

また、勇気の剣を振るう時のポイントとしては、
相手があなたを通して、安心や愛、勇気や幸せといったポジティブな感覚を持てるように、心から温かく接していくのです。
が重要です。私も、相手が自分のことを嫌っているかもしれないという考えは一旦、横に置いて、「私」はその人が大好きだと思って接するんだよと話していました。他人が自分のことを好いているか、嫌っているかは、雰囲気で分かるよね、と。あなたはその人のことを「大好きな尊敬する先輩」という気持ちで接するの、騙されたと思ってやってみて欲しい、と。
この方法は、できる子とできない子がいます。本書では、
まず、いままでの自分のやり方では解決に結びつかなかったことを、率直に認めること。そして、新しいやり方を選ぶと固く決意すること。これが必要な覚悟です。
と書かれており、前提として不退転の決意が必要なのだということでした。この覚悟、つまり、新しいやり方だけど実行するんだという決意の有無が、成功するかどうかを分けていたのかもしれませんね。
「勇気の剣」を使い、一度成功を経験すると、本当に世界が一変します。まず、自分が嫌われていると思っていたのは思い込みだったと気付けます。そして、その後の人生で嫌な人が現れた時、対処法の一つとして思い浮かべることができます。昔、ストレス・コーピングについて学びましたが、対処法を多く知っていることは、ストレスコントロールに大変効果があります。
もし、自分の周りに嫌な人がいるという方は、ぜひ、勇気の剣をやってみて欲しいなと思います。効果がなくても、時間をおいて、またやってみると良いということでしたので、1度であきらめないことも大事かも知れません。
