今回は、「秘密の成功哲学 厚黒学」(2013年)を読みました。
「孫子の兵法」「諸葛孔明の兵法」などなど、最近は中国書を読み漁っていたのですが、イマイチブログに書けない〜まとめられない〜、と思っていたら、本書、めちゃくちゃ面白かったので、ご紹介したいと思います。
「この世の功名富貴、宮室妻妾、衣服車馬、どれをとっても、この区々たる「厚」と「黒」から出てこないものはない。」ということで、面の皮厚く、腹黒い人物でなければ大成できないというのが本書の趣旨です。
そして、それには三段階あり、初級が「厚きこと城壁の如く、黒きこと石炭の如し」の段階です。城壁はどんなに厚くても大砲で撃ち破ることができるし、石炭はどんなに黒くても、その色は人に嫌われて、誰も近づこうとしなくなるということで、これでは、初心者です。
中級は、「厚くして硬く、黒くして亮(ひか)る」の段階です。「厚」を極めた人物は、どう攻め立てられようと、微動だにしませんし、「黒」を極めた人物は、漆のあせた看板のようなもの、黒ずむほどに買手が多くなっていきます。
上級ともなると、「厚くして形なく、黒くして色なし」の段階で、不厚不黒、つまり、厚くもないし黒くもないようにしか見えないのだそうです。いつもにこやかに振る舞いながら、じつはその裏にしたたかな「厚」や「黒」を秘めているということですが、わずかに古代の聖人や賢者に見出せる程度なのだそうです。
私は三国志が大好きなのですが、三国志の話でより、理解できました。

まず、曹操は腹黒です。自分の懐深く食いこんでくる相手には強い警戒心をはたらかせ、敵対する相手は、情無用とばかり、容赦なく処断したというエピソードは、彼の光るほど真っ暗な腹黒さを物語っています。

そして、劉備は「恥知らずのすがりつき成功術」なんて書かれてしまうほど、ぶ厚い面の皮を持っています。
曹操にすがり、呂布にたより、劉表にすがり、孫権に助けを求め、さらに袁紹のもとに身を寄せ、東に隠れたかと思うと西に逃れ、人の袖にすがって、恬として恥じなかった。
義に厚く、三顧の礼で諸葛孔明を仲間に引き入れ、人間的魅力に富んだ人物で、三国志の中でも主役の劉備ですが、確かに、面の皮厚いですねw

孫権は、腹黒さでは曹操にやや劣り、面の皮の厚さでは劉備にやや及ばなかったということで、厚黒学的には中途半端な人物です。しかし、二つの要素を兼ね備えていたため、三国志が絶妙なバランスで成り立つ訳ですよね。
さて、本書において、中国史上最高の腹黒者とまで言われたのが劉邦です。劉邦は、初の統一中華王朝秦の時代末期に活躍し、後に漢王朝の高祖となった人物です。
劉邦の腹黒エピソードは、ぜひ本書や他の歴史書で学んでいただければと思いますが、一つだけ書いておくならば、父親が項羽に捕えられ、「釜ゆでにしてやるぞ」と脅されても、「なんならその吸い物をわしにも一杯分けてくれ」と言い返したという話ですかね。
面の皮の厚さは、学習によって磨きをかけるのですが、腹黒さはほとんど生まれつきなのだそうですw。つまり、劉邦は根っからの腹黒だということですね。
出世したいと思った人には、面の皮厚く、腹黒くというのが必要みたいですよ。この、きれいごとを言わずに分析する視点、好きです。
そして、忘れてはならないのは、「厚黒を内に秘め、仁義で表を飾る」ことです。上級になれば、もはや透明にしか見えないように、仁義・道徳のベールで黒さ、厚さを包み込むということも大事になります。私も、変なプライドなんて捨てて、面の皮厚く生きようかなと思いました。
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