今回は、「答えを急がない勇気 ネガティブ・ケイパビリティのススメ」(2023年)を読みました。
前回、 合理性、 目的達成のために論理的で無駄がなく、効率的な手段を選択する性質や考え方でなければならないという、西洋思考OSだけで見るのではなく、他の視点もあるよという話でしたが、本書はまさに、効率的とは真逆のネガティブ・ケイパビリティという考え方について書かれている本です。勉強になったことをまとめたいと思います。
ネガティブ・ケイパビリティとは、何かを「しないでおく」能力だそうです。私たちはついついスパッと判断して答えを出したくなります。しかし、そうではなくて、行ったり来たりする相手の話に、先が見えなくても、どこまで続くのかわからなくても、こちらも行ったり来たりしながら、付いていくことができるということです。

これ、カウンセリングですよね。著者さんはロジャース式のカウンセリングを学んだそうですが、これはまさに、ネガティブ・ケイパビリティの実践になります。
一方、ポジティブ・ケイパビリティは、ネガティブ・ケイパビリティの逆であり、先述したようにスパッと判断して、迅速に答えを出すということです。特に近年の経営者に求められている能力かも知れませんね。
ポジティブ・ケイパビリティが全面的にダメなんだという訳ではありません。ネガティブ・ケイパビリティだけの人って、優柔不断なだけですよね。どちらかだけに偏らないようバランスを大事にしてはどうでしょうか、ということでした。
本書では、「ちょっと待てよ」の仕組みを持とうと説明されています。すぐに答えを出さないという例として、会社内であえて役員の意見と反対意見を出す部署を作ったり、原発賛成派と反対派の議論のコーディネーターの話がとても参考になりました。
養老先生の本でも、疑問を置いておくという話が何度も出てきました。私も、人生で迷ったときは答えが出るまで放っておくというのがマイルールになっています。

また、ネガティブ・ケイパビリティを実践すると、意見の合わない人と分かり合えるという効果があります。
「君の意見に賛成はしないが、君がそう考える気持ちはわかる」
職場でも、意見の合わない人はいます。でも、いがみ合ったりするのではなく、違う部分を認められる、こんな人間関係が築けたら、ほんとうにいいなと思いました。
鬼滅の刃の鱗滝さんではありませんが、子どもがなかなか答えを出さないと、ついつい「判断が遅い!」と思ってしまいます。また、最近は、なんでもAIに尋ねて、安易に答えを求めようとしてしまっているなとも思います。本書を読んで、私もネガティブ・ケイパビリティ力をもっと高めて、ちゃんと立ち止まること、よく考えてみることをしていかないといけないなと、改めて思いました。
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