今回は、「ヒミコの暗号」(2025年)を読みました。
歴史ミステリー小説ということですが、実際の研究データや歴史的遺物などをもとに書かれているので、すごく勉強になりました。ストーリーラインが過去記事「アマテラスの暗号」と似ているな~と思ったら、同じ著者さんでした(笑)

邪馬台国の場所は、古代史最大の謎であり、「畿内説」と「九州説」が有名ですね。3世紀後半の中国の歴史書『魏志倭人伝』を手掛かりに予想されているのですが、方位や距離に矛盾があるようです。
本書では、「阿波説」をもとに謎解きが進んでいきます。阿波には過去に消された地名や大日本帝国陸軍より爆破された神社があり、何者かが何か大切な事実を隠そうとしています。古い阿波の地名と奈良の地名の一致、前方後円墳であれば世界最古となる萩原二号墓があったり、吉野川には日本で唯一の倭大國魂神社という式内社(平安時代にまとめられた「神名帳(じんみょうちょう)」に記載されている神社)もあります。阿波には何かあることを予感させます。
歴史は勝者が書き換える。これは、日本書紀や古事記にも言えることで、特に中国はすべての歴史を書き換えてきたということは、これまでも学びました。
しかし、歌は改ざんできない。これはなるほどと思いました。本書の重要なカギとなる舒明天皇の歌は以下です。
「やまとには 群山あれど とりよろふ 天の香具山 登り立ち 国見をすれば 国原は 煙り立ち立つ 海原は かまめ立ち立つ うまし国ぞ あきづ島 やまとの国は」
奈良の天香具山からは海は見えないけれど、阿波の日峰山に立つと、歌に詠まれた風景が目の前に広がります。

日本のルーツは阿波にあったのではないか?とワクワクします。
特に気になったのが「近隣諸国条項」です。本書中では教科書の内容について中国や韓国に許可をとらなきゃいけない制度と説明されていましたが、Chat GPTに聞いてみても、 直接的に「近隣諸国条項がそれを禁止する」とまでは言えないものの、検定で「不必要に他国と対立を生む記述は避ける」傾向があるため、あいまいな表現になる場合があることは事実だということでした。
事実、「鉄器や稲作は中国・朝鮮半島から伝来」としてにいましたが、日本国内でも独自に古い時期の鉄器や稲の痕跡が見つかっているようです。
過去記事「鉄製法はどこで生まれた?」で鉄器の起源について勉強したので、これは気になります!
本書を読んで、確かに『古事記』『日本書紀』の中で四国の制覇に関する記述がなかったなと気付かされました(過去記事「古事記」参照)。そもそも最初の土地が四国の阿波だったのなら、説明がつきますよね。
私もずっと気になっていた日本人の遺伝子解析の話も詳しくて、小説としても、(ちょっと長いけど)とても面白かったです。
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