今回は、「コーチ論」(2002年)を読みました。
ちょっと古い本で、特に野球の指導が古いという話なのですが、過去記事「古武術に学ぶ」でも学んだナンバ走りについて書かれていたところが興味深かったので、まとめたいと思います。

ナンバ走りを駆使したのは、江戸時代の飛脚で、一日200キロ前後も走ったとされます。彼らの走り方は、古い絵画で見る限り、少なくとも左右交互型ではないということで、学校で習う西洋走りとは全く違う走り方になります。剣の柄に手をかけて走る武士や忍者の滑るような走りというと、イメージしやすいでしょうか。
ナンバ走りは、腕を振らず、体のねじれがなく、走るための全体の流れがスムーズであり、疲れにくいということです。
このナンバ走りを参考に、〝走る〟ことを最大の武器とした強力チームにのし上がったのが、都内有数の進学校である中高一貫教育の私立・桐朋高校バスケット部です。
甲野善紀に古武術の指導を受け、右足を出したときに、右腕の肘から先を上に引き上げるという桐朋オリジナルの走り方を習得しました。そして、この桐朋流ナンバ走りのおかげで週5日、1日1時間20分という少ない練習時間の中でも、抜群のスタミナ維持をもたらすことになります。

また、古武術をもとに編み出したカットインプレー、左足を支点に体面を反時計回りにターンさせることによって、切り込み方向を逆サイド(右サイド)へと一変させる連続技や、膝を「抜く」と同時に、胸骨を潰すように落下させて、相手ディフェンスの前に出るプレーを駆使し、インターハイと全国選抜大会にも出場するまでになったそうです。肩甲骨を意識的に動かし、どんな姿勢でも肩甲骨をニュートラルな位置に固定し、上腕だけを動かし、ロングスリーポイントシュートも決められるそうです。
いやはや、すごい。そして、これらは学生さんが考えたそうで、さすが頭いい(笑)
これらの技は、甲野先生の「踏ん張らず」「うねらず」「捻らず」という古武術の動きがベースになっています。
群れで泳ぐ小魚が方向を転換するときのように(中略)体を細かく割って、(中略)無数の割れた細かい部分を一斉にある方向に向ける。その際、ほんの瞬間的に自分の中に急激なブレーキをかけるわけです。外に向けて飛び出そうとするエネルギーを、一瞬内部に溜めることによって、次にロケット砲のごとく威力を増して飛び出させる。(中略)最近、私は力を吐き出す一連の動きの中で、連続的に何度もブレーキをかけられるようになった。これによって、さらに力を加速させることができるようになりました。
もはや意味不明ですが、プロ野球選手でもできない素早い動きができたりと、現実に動けるのですから、すごいですね。
わたしも、ランニングの時は、走る前に「野口体操」のブラブラ前屈をして、腕は太鼓のバチを打つように走っていました。
これも良かったのですが、早く走るよりも長く遠くまで走れるようになりたいので、これからは、桐朋流ナンバ走りを練習しようと思います。また、何か得るものがありましたら、ブログでご報告します^ ^
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