歯科衛生士のよみもの

kindle unlimitedで本を読み漁り、感じたことを考察していくブログです。

マクベス

今回は、極めるシェイクスピア マクベス(2025年)を読みました。

 


前回、AIを使って書かれた本が…という話をしましたが、本書はAIを使って書いていますと明言されていますけど、すごく面白い、学びがあると思った本です。著者さんは舞台演出家ということで、納得ですね。

さて、本書はシェイクスピアの舞台『マクベス』についての解説本で、私はシェイクスピアマクベスも知らないど素人(笑)だったのですが、本書を読んで、シェイクスピアの舞台を見てみたいなと思ったので、まとめたいと思います。

 

 

歴史上のマクベス

 

史実の「マクベスシェイクスピアの『マクベスは全く異なる印象の人物です。史実の「マクベス」は戦場で(正々堂々と戦って)スコットランドの王ダンカンを破り、王位につきました。彼は17年間も安定した統治をした有能な王だったのだそうです。

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一方シェイクスピアの『マクベス』は、魔女の予言に導かれて王を暗殺し自らが王となります。しかし、その後罪の意識と恐怖に蝕まれ、破滅へと突き進む物語です。『マクベス』が書かれたのは、1606年前後と考えられています。 この時期は、イングランド王ジェームズ1世として即位し、スコットランドイングランドの統一が進んでいた頃です。この戯曲は単なる王殺しを描いた作品ではなく、「王に逆らうことは破滅をもたらす」という忠誠心を強調した作品だったと著者さんは述べます。

 

 

魔女の予言

 

本書で重要な役割をするのが3人の魔女です。魔女のセリフ「Fair is foul, and foul is fair(きれいはきたない、きたないはきれい)」は、この物語の核となるテーマの一つだそうです。このセリフから、観客は運命の歯車が回り始めたことに気づくのだということでした。

そして、マクベスに魔女たちは「グラミスの領主よ、コーダーの領主よ、そして、やがて王となるお方よ」と言います。これが魔女の予言であり、コーダーの領主となり、王も現実になると信じたマクベスは、王殺しに突き進みます。

しかし、最後まで魔女たちは、予言しか伝えてはいません。特に何も指示などはしておらず、行動したのはマクベスなのだという指摘は、面白いなと思いました。

 

 

 

マクベスの妻には固有の名前がありません。しかし、彼女は夫を操り、王を暗殺へと向かわせるという重要な役回りをしています。彼女の台詞の数々は、狂気と決意の境界線上にあり、その冷静さと激しさが、悲劇の幕開けとしての不吉な緊張感をもたらすのだということでした。

また、マクベス夫人は作中、すごく良いタイミングで亡くなりますが、その原因も明らかにはされません。想像力を掻き立てますね。

 

 

バンクォー

 

魔女の予言において、「王になるのはマクベスだ」というのと同時に、「子孫を残すのはバンクォーだ」というものがありました。つまり、マクベスは王になるが、バンクォーの子孫に王位を奪われるということです。そのため、バンクォーとその息子フリーアンスの暗殺をマクベスは暗殺者に指示します。

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バンクォーは、暗殺され、物語から姿を消します。しかしその後、マクベスは、バンクォーの亡霊が現れた幻覚を見るようになってしまいます。

また、バンクォーの息子フリーアンスは暗殺から逃れますが、二度と劇中に登場しません。 消息も語られず、台詞もないというのは、シェイクスピアによる「見えない恐怖」の演出なのではないかということでした。

 

 

まとめ

 

一時期、歌舞伎が面白くて見に行っていたのですが、解説の音声(貸し出しで作品を見ながら聞ける)がキッカケだったんですよね。この着物の柄は何を表しているとか、ここが見せどころだとか。

私は舞台というのをあまり見た記憶がなく、シェイクスピアなんてその名前しか知りませんでした。日本は王が暗殺されてコロコロ変わる、将軍が王様(天皇)になるなんてことがなかったので、ちょっと肌感覚として理解はしにくいのもあるのかなとは思いますが、本書を読んで、是非舞台で見てみたいなと思いました。著者さんは、シェイクスピアの全作品を手掛けたいということなので、シェイクスピアの他の作品も、解説して欲しいです。

 

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