今回は、「新世紀のアーユルヴェーダ」(2025年)を読みました。
著者さんは、過去記事「ノマドワーカー」の著者さんで、海外をあちこち飛び回る生活で、慢性的な時差ボケに悩まされていたそうです。
しかし、アーユルヴェーダの施術により解消し、インドやスリランカのアーユルヴェーダ取材を通して本書を書かれています。
アーユルヴェーダって、なんか油を頭にかけるやつくらいしか知らなかったのですが、本書を読んで伝統的な「医療」なのだと知ったので、まとめたいと思います。
まず驚いたのが、アーユルヴェーダは古代インドに起源を持つ伝統医療であり、「神々から直接もたらされた贈り物」だということです。原初のアーユルヴェーダは、ヒンドゥー教の聖典『アタルヴァ・ヴェーダ』の一部を成すものとして位置づけられています。

およそ5,000年前にインドラという神さまから、ヒマラヤで修行をしていた仙人(リシ)たちが厳しい修行の末に、宇宙の根源的真理(ヴェーダ)とともにアーユルヴェーダの知恵を「聞き取った(シュルティ)」と考えられているそうです。
アーユルヴェーダの知識は、ただの医術ではなく「人間が本来の目的(ダルマ=宗法や精神修行)を全うできるようにする手段」と位置づけられ、ヨーガや占星術も含みます。

インドでは、各地にアーユルヴェーダ大学が設立され、正規の教育課程でアーユルヴェーダ医師(ヴァイディヤ)の育成が行われています。2014年にはモディ政権で伝統医学を担当する省庁(AYUSH省)が設立され、AYUSHの頭文字であるアーユルヴェーダ・ヨーガ・ユナニ・シッダ・ホメオパシーなど伝統医療全般の振興策が強化されました。伝統医学の知見を取り入れた日用品や食品を販売する企業が急成長していたり、アプリを通じてオンライン診療(ビデオ通話による問診)を受けたり、症状を入力するとAIがアーユルヴェーダ的な体質診断やハーブ処方を提案してくれるサービスもあるそうです。

スリランカでは仏教的な世界観がアーユルヴェーダと融合しています。心の乱れが病を招くという考えのもと、施術と並行して瞑想や精神修養が奨励され、そのため多くのアーユルヴェーダ施設では朝夕のヨーガや瞑想セッションが行われるそうです。土着のヘラヴェダガマ、タミル系住民のシッダ医学やイスラム系住民由来のユナニ医学、そして占星術や鉱物療法が統合しており、世襲制の伝統医により継承されています。独自の薬草学が発展し、ホロスコープ(占星術)を見ながら投薬する「医療占星術」を用いたり、宝石の波動で心身を整える療法などがよく用いられるそうです。
パンデミックを機に、アーユルヴェーダ・ツーリズムも盛んで、各地にアーユルヴェーダリゾートができているそうです。

わたしのイメージした「頭に脂をかけるやつ」は、シーロダーラ(Shirodhara)と言うそうです。受ける人のドーシャ(アーユルヴェーダ独自の生命エネルギーの概念で、体質や生理機能の表れを三つのエネルギー原理で説明する枠組み)に合わせたオイル選択が重要で、日本では1種類のオイルしかない施設もあり、それはナンセンスだということでした。本来、施術にはゴマ油(セサミオイル)をはじめ、体質に合わせてブラフミー(記憶力向上ハーブ)やシャタバリ(鎮静作用ハーブ)を煮出したオイル、あるいは薬草茶や牛乳などが用いられるそうです。
アーユルヴェーダについて詳しく知りたいと思った方は、本書を一読されると全体像がわかるのでオススメです。チャクラとか、プラーナといった聞いたことのある言葉がアーユルヴェーダ由来だったことや、薬草のこと、詳しい施術の内容、現代医学やゲノミクスとの融合などすごく勉強になりました。スリランカへ本場のアーユルヴェーダ・ツーリズムに行くのなら、各施設の詳しい説明やオススメ情報まで書いてありましたよ。
私のドーシャはピッタかな。ヨガとも姉妹関係だそうで、すごくすご~く奥が深い世界なんだなということが分かりました。
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