歯科衛生士のよみもの

kindle unlimitedで本を読み漁り、感じたことを考察していくブログです。

人材育成

今回は、「日本で最も人材を育成する会社」のテキスト(2010年)を読みました。

 

本書では、世界規模で「同一スキル、同一賃金」が実現するという展望のもと、人材育成の必要性や具体的な方法を説きます。歯科衛生士の育成にも役立つのではないかと思ったものをまとめたいと思います。

 

 

人材の3タイプ

 

積極的学習者(全体の10%)

プロとしての自覚を持ちつつ、習慣・本性・欲望として物事を学ぶ人です。「拡張的知能観(growth-mindset)」を持ち、学べば学ぶほど、自分の能力が高まることを実感するタイプです。成長の実感はそれ自体が喜びであり、その喜びを得たくてさらに学ぶという好循環を生み出すということでした。

 

消極的学習者(全体の60%)

消極的学習者は、役に立つことが明らかだったり、十分な報酬があったりするような場合だけ気まぐれに学習を行います。学びはあくまでも個人的な目的を達成するための手段であって、彼らはできれば学習は避けたいと考えています。「固定的知能観(fixed-mindset)」を持ち、自分の能力は基本的に変わることはないと信じているところがあります。

 

学習拒否者(全体の30%)

学習拒否者は創造的なことがキライで、言われたことだけを過去の習慣どおりにこなしたい人々です。目の前にある問題の原因はつねに自分以外の他人にあると考える傾向があり、そもそも問題を問題として認識していないことも多いそうです。

著者さんも、こうした人々が全人口の30%もいるとは思えないとは言うものの、社内における学習拒否者は常識的な予想を超えてはるかに多く存在すると考えるべきだとも述べています。

 

 

伸びる人材の共通点

 

伝説の打撃コーチ高畠導宏氏が語った、野球だけでなく人生で伸びる人材の7項目というのが以下です。

◯素直であること

○好奇心旺盛であること

○忍耐力があり、あきらめないこと

○準備を怠らないこと

○几帳面であること

○気配りができること

○夢を持ち、目標を高く設定することができること

 

生まれつきの素質というか、性格の影響も大きそう…

 

 

クラス別育成法

Aクラス人材は、自分からどんどん学んでいくため、関与も指示もほとんど必要ありません。権限を委譲してしまうのがWin-Winで、調子が悪そうな時にフォローするくらいでOKです。

 

スキルは高いのに、やる気を失ってしまっているBクラス人材には、そこそこの指示と高い関与が求められます。やる気が生まれてくれば、この人材はAクラス人材にランクアップできるということでした。

 

一方、やる気はあるのに、スキルがついてこないBクラス人材には一番手がかかります。多過ぎる指示は本人のやる気を失わせてしまう反面、十分な指示によりスキルをしっかり身につければ、「スキルはあるがやる気を失っている人材」にランクアップするそうです。部下のやる気を犠牲にしても、ある程度は仕事を強制的に教えなければいけない時期があるというとこでした。そして、この時期にはガス抜きが必要で、笑う機会を増やすようにすると良いそうです。

 

スキルもやる気もないCクラス人材には、関与ではなく、指示です。与えられた指示に従って仕事の結果が出せるようになれば、やる気を回復し、「やる気はあるのにスキル不足なBクラス人材」にランクアップできるということでした。

 

 

バックワード・チェイニング

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充実感を持って経験させるためには、「つねにゴールテープを切る」という成功体験を積ませつつ、徐々に難易度を高めていくやり方(バックワード・チェイニング)が効果的だそうです。営業であれば、アポ取りからするのではなく、最後の入金確定から経験させ、徐々に売買契約の締結、見積もりと経験させるということです。

これは、歯科衛生士のメインテナンスで言うと、最後のフッ化物塗布から経験させて、最終的には全工程が1人でできるようになるというイメージでしょうか。また、教えることが1番の学びになるというのは、その通りだと思いました。

 

 

具体例

 

著者さんが実際に行い、効果のあった具体例が詳しく書かれており、勝手に使って良いということなので(笑)、歯科医院でもやってみるといいんじゃないかな、と思うものを書いておきます。

 

  • 読書手当「道真公の愛」

著者さんの会社では、月1万円を上限として社員が購入した本の半額を補助しているそうです。しかも、給与明細に「道真公の愛」と記載されるそうです。

面白いですね。Kindle Unlimitedのサブスク費用でも出してくれますかね?

 

  • 将来の自分への手紙

新入社員と途中入社の社員には、入社時に3ヶ月後の自分に、他の社員には、1年後の自分に向けた手紙を書いてもらうそうです。この手紙は自分以外の誰も読めない仕組みで、こうありたい、こういうことに悩んでいるということを言語化できる機会になっているということでした。

 

 

まとめ

 

少子化がますます進む中で、今いる人材を育成することができれば、少ない人材で生産性が上がることは自明ですね。しかし、著者さんも言うように、人材育成は成果を数量的に評価することが難しいという面があり、費用対効果を確認できない、つまり、経営者がお金をかけたがらないという問題があります。

法律上、なかなか雇った人を辞めさせられない日本では、お金と労力をかけるべき人を見極めながら、資源を投資して、地道にAクラス人材に育てていくしかないよねと思いました。リクルートや大手コンサル会社のように、育てた人材に固執しない、どんどん送り出すというのも、優秀な人材の確保と学ぶ雰囲気の醸成にいい方法だと思います。

 

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