今回は、「ヤバい集中力 1日ブッ通しでアタマが冴えわたる神ライフハック45」(2019年)を読みました。
タイトルも表紙もちょっと怪しすぎませんか?Kindleでおススメにいつも出てくるのですが、結構無視し続けた本です(笑)しかし、見た目と違って、私好みの研究論文をしっかり引用して書かれた本で、とても面白かったので、ぜひ私も集中するためにやってみようと思ったことをまとめたいと思います。ちなみに、過去記事「慢性炎症の恐怖」で紹介した「最高の体調」と同じ著者さんになります。
あと、もう一冊は「集中力がすべてを解決する 精神科医が教える「ゾーン」に入る方法」(2024年)です。
こちらは、特に集中力が高まるToDoリストの使い方が参考になったので書いておきます。

【獣】というのは、爬虫類脳とも呼ばれる大脳辺縁系であり、①難しいものを嫌う ②あらゆる刺激に反応する ③パワーが強いという特徴があります。
一方、【調教師】というのは、複雑な計算や問題解決を得意とする前頭前皮質を指し、①論理性を武器に使う ②エネルギー消費量が多い ③パワーが弱いという特徴があります。
調教師は「論理性」を武器に、激しく暴れる獣を食い止めるべく、合理的な思考で立ち向かうのですが、残念ながら調教師がどんなに頑張ってもパワーの強い獣に勝つことはできないそうです。そのため、獣をうまくコントロールすることが必要で、それには工夫が必要かつ時間がかかるということでした。
獣への影響が大きいのは「ニアミス演出」と「スピード感」の2つであり、ゲームでもギャンブルでもこれらを使って沼らせます。そのため、「報酬の予感」を自己の管理下に置けるかが獣をコントロールする際のポイントになります。
その方法としては、1.ターゲットを決める(最も重要なもの)、2.重要度をチェックする、3.具体的にイメージする、4.達成した未来から遡って短期目標を決める(リバースプランニング)、5.毎日やるタスクを決めるという方法が紹介されていました。
読んでいただくと分かるのですが、過去記事「私の宝地図」で紹介したような、自己啓発の方法が有用だということが分かります。
特に、「デイリータスク」においては、質問型アクション
〔自分の名前〕は、〔時間〕に〔場所〕で〔デイリータスク〕をするか?
に変換すると獣へ訴えかける力が高まり、さらに達成するまでのプロセスをできるだけリアルにイメージングすることで、その効果が得られるということでした。
過去記事「バレーボールに迷いは禁物」でルーティンの効果について学びましたが、獣には「反復」に強く反応するセンサーが備わっているそうです。
つまり、獣には、何度も繰り返されているものに対してモチベーションが高まるプログラムが内蔵されているということです。これを上手く利用しない手はありませんね。そして、この儀式は最低でも週に4回、2か月は続ける必要があります。ジムの実験では、週に4回以上ジムに行く人はエクササイズが続く可能性が跳ね上がったそうです。

ルーティンの効果は「集中力…」の著者さんも述べており、「3つ以上の動作が組み合わさっている」必要があるそうです。あまりにも単純な動作では、脳のワーキングメモリに余裕ができてしまい、雑念が入り込んでしまいます。イチローのルーティンには、6個の動きが合計11回も行われているということでした。
これは、「認知的不協和」を利用した集中テクニックです。「自分は根本的に読書家である」という物語、自己像を定義していた場合、もし集中できない状況に見舞われても、本の内容に意識を戻すということが自然に起こります。つまり、「新しい物語」と言う名の武器を調教師に装備させることができれば、小手先のテクニックに頼る必要もなく、意識的な努力をする必要もないということです。
私もそういえば「認知的不協和」の実験を息子にしていて、ジュースが欲しい、お菓子が欲しいと言うときには、「僕は勉強が大好きだ」と書いたらあげるというルールにしています。これは、中国共産党がアメリカ軍捕虜を洗脳した手法と同じ(報酬はタバコだった)です。本書でも地道に反復するしかないと書かれていますが、最近忘れていたので(笑)、再開しようと思います。
さて、私もToDoリストの効果は実感していて、集中力爆上がり、1日が有意義に使えること間違いありません。しかし、とにかく書くのが面倒くさいんですよね。付箋は見つからなくなるので、ノートに1日1ページ使って書くというのも3か月くらい試しましたが、次の日に持ち越した内容をもう一度書くのが面倒で挫折(笑)スマホはPCより入力するのが面倒…ということで、「集中力…」で紹介されている方法が良いかなと思い、やってみました。

PCのWordで作り、印刷して、見えるところに置いて随時書き込むという方法だったのですが、今度は印刷が面倒くさい(笑)←プリンタのインクが不調だったりすると、かえってイライラするんです。という訳で、著者さんのフォームを活用させていただきつつ、Notionを使って、PCでもスマホでも入力できるような形でやってみているところです。ToDoリストはかなり効果が高い方法なので、上手く自分に合った方法を見つけていきたいです。著者さんも言うように、「遊び」もリストに入れておくのがポイントだと思いました。
〔獣〕と〔調教師〕という説明がとても分かりやすく、現代は、SNSやYoutube、ゲームに至るまで〔獣〕を刺激する誘惑がとても多いということが本書を読んでよく分かりました。「ヤバい…」の著者さんが、何にも縛られない自由な生き方をしていると思っていても、実は他人の手で欲望をコントロールされているに過ぎないということを書かれていて、(息子を見ながら)本当にそうだなと思います。
過去記事「脳内にいる4人の自分」で4人の自分がいるというのを思い出し、自己対話をしながら自分の生き方を考えていきたいなとも思いました。儀式→瞑想を習慣化したいです。
ぺにょは、イラストACで歯科のイラストも投稿しています!
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