歯科衛生士のよみもの

kindle unlimitedで本を読み漁り、感じたことを考察していくブログです。

経済学の歴史

今回は、経営戦略全史 50 Giants of Strategy(2013年)を読みました。

 

 

私はビジネスに関する本が大好きで、このブログのカテゴリでも一番多いのがビジネスなのですが、本書のおかげでバラバラだった知識がひとつにまとまり、歴史順に整理されました。本書で学んだ主要なビジネス理論を、時系列に並べて整理したいと思います。

 

 

テイラーの「科学的管理法」

 

①タスク管理…一日の公正な仕事量

②作業研究

③マニュアル制度…使う道具や時間、作業の標準化

④段階的賃金制度…一日の課業を超えれば賃率UP

⑤職能別組織…計画と執行に分け専門部門を設置

 

 

メイヨーの「社会的存在としての人間」

 

1日4回、10分ずつの休憩を導入

  ↓

ミュール実験、ホーソン実験に参加

・ヒトは経済的対価より、社会的欲求の充足を重視する

・ヒトの行動は合理的でなく感情に大きく左右される

・ヒトは公式な組織よりも非公式な組織(職場内派閥や仲良しグループ)に影響されやすい

・ヒトの労働意欲はゆえに、客観的な職場環境の良し悪しより、職場での人間関係に左右される

 

 

ドラッカーの「現代の経営」

 

企業経営は大きく3つの側面から考えるべき

①顧客の創造―企業は顧客に価値を創造するためにある

②人間的機関ー企業はヒトを生産的な存在とするためにある

③社会的機関―企業は社会やコミュニティの公益をなすためにある

 

 

アンゾフの「経営・企業戦略」

 

「市場における競争」

①3Sモデル:戦略、組織、システム

②ギャップ分析:To BeとAs is のギャップを埋める

③企業戦略:成長のベクトルを定め、事業ポートフォリオを管理する

④競争力の源泉:既存の企業活動のなかでもコアとなる強みがなくてはならない

 

さらに、成功する経営戦略(特に多角化)には4つの「戦略的要素」が必要。

①製品・市場分野と自社能力の明確化

②競争環境の特性理解

シナジーの追求(多角化の際は既存事業と結びつけると効果効率が上がる相乗効果が必要)

④成長のベクトルの決定―アンゾフ・マトリックス

 

 

チャンドラーの「組織と戦略」

 

日本では「組織は戦略に従う」というタイトルになってしまい、勘違いされていますが、本当に言いたかったことは、「組織と戦略は相互に深く関わる」ということ。

 

 

バウアーのマッキンゼー設立

 

事業部制の導入支援」を主力商品に、企業診断ツール「ジェネラル・サーベイ・アウトライン」を完成。

 

 

アンドルーズのSWOT分析

 

内部(組織)要因で自社の目的達成にポジティブな要素を「強み(Strengths)」、ネガティブな要素を「弱み(Weaknesses)」、外部(環境)要因でポジティブな要素を「機会(Opportunities)」、ネガティブな要素を「脅威(Threats)」と整理する。

 

 

コトラーのPLC戦略

 

プロダクト・ライフサイクル(PLC)理論とは、製品自体の栄枯盛衰のステージ(黎明期、成長期、成熟期、衰退期)に合わせて、市場規模・収益性やターゲット顧客、とるべき手段は大体決まるというもの。

これにイノベーション普及理論(顧客の5パターン)が加わり、マーケティングミックスが組み合わされたことで、そのとき誰を狙って何をすればいいのか(STP+MM)が完全に決まるとされた。

 

 

 

当時躍進していた日本企業を調べ、累積の経験値が倍になるとコストが一定割合ずつ減少していくという「経験曲線」を誕生させた。「持続可能な成長の方程式」を生み出し、「成長・シェアマトリックス」を完成。

 

 

マイケル・ポーター「競争の戦略」

 

経営戦略とは「ポジショニングの選択」

・状況は定型的に(5力で)分析しうる

・答えはパターン(戦略3類型)化できる

さらに、「バリューチェーン」において、企業の成功のためには、「よい(儲かる)ポジショニング」だけでは足りず、そのポジショニングを維持するための「よい(儲ける)企業能力(ケイパビリティ)」が必要だと気づく。

 

 

ピーターズの「エクセレントカンパニー」

 

「エクセレントカンパニー」において43社の超優良企業と、その特質を8つ挙げた。

①行動の重視と迅速な意思決定

②顧客に密着し、顧客から学ぶ

イノベーションのための自主性と起業家精神

④人による生産性と品質の向上

⑤価値観に基づく実践

⑥基軸事業から離れない

⑦単純な組織・小さな本社

⑧自律的現場と集権的価値共有

 

この8つから導かれた7つの成功要因が「7S」

企業の成功は、ハードS(①戦略(Strategy)と②組織構造(Structure)や③プロセスや制度(System))だけでなく、ソフトS(④人材(Staff)やその⑤スキル(Skills)、⑥経営スタイル(Style)、そして⑦共通の価値観(Shared value))で決まる

 

 

トークのタイムベース戦略

 

ケイパビリティ重視の(本物の)戦略論「タイムベース戦略」 。日本企業からの学びが元になって生まれた

・付加価値を上げるには、顧客の要望から対応までの時間を短縮する

・コストを下げるには、あらゆるプロセスにかかる時間を短くする

 

 

ハメルとプラハラードの「コア・コンピタンス

 

・企業が収益を生む源泉は、事業のポジショニングにも、業務の効率性にもない

・その中間に位置する「コンピタンス」が大切であり、その中でも競争力やニーズ対応力の素になっているものが「コア・コンピタンス

まずは自社と未来の競合相手をよく見比べて、自社のコア・コンピタンスを見極めよ。

 

 

 

アントレプレナーとは次のような「プロセス」を取る者。

①戦略の立て方:今の資源に囚われず機会を追求

②機会への対応:長期に徐々にでなく素早く対応

経営資源:所有するのでなく必要なだけ外から調達

④組織構造:ヒエラルキー型でなくフラットに。インフォーマルなネットワークで多重に結ぶ

⑤報奨システム:個人でなくチーム単位で。固定式でなく儲けに応じて配分

 

 

センゲの「学習する組織」

 

・個々人が旧来の思考方法(メンタルモデル)をやめて

・他人に対してオープンになること(自己マスタリー)を学び

・会社や社会の実際のありよう(システム思考)を理解し

・全員が納得できる方向性(共有ビジョン)をつくり

・そのビジョン達成のために協力する(チーム学習)

 

 

キムとモボルニュ「ブルー・オーシャン戦略」

 

「戦略キャンバス」「なくす・減らす・増やす・創るグリッド」など12種を戦略実行のためのツールとして紹介

 

 

フリードマン「ルールに基づく自由主義経済」

 

マネタリズム、小さな政府はレーガン米大統領サッチャー英首相の基本政策となったが、世界恐慌を招く要因となったと批判を浴びた。

 

 

クリステンセン「イノベーションのジレンマ

 

イノベーション自体が革命的(radical)か漸進的(incremental)かは失敗に関係ない

・失敗するのはリーダー企業が顧客志向でありすぎるためだ

 

 

ゴビンダラジャンの「リバース・イノベーション

 

イノベーションは先進国で発生し、新興国や途上国へその低級版が流されてきた
・しかし今や途上国対象に生まれたイノベーションが、先進国も含めた世界に広がるようになってきている
・資源などの制限に満ちた途上国の方がイノベーションは(必要であり)生まれやすい
 
 
ワッツの「アダプティブ戦略」

 

歴史から「答え」は学べない。ゆえに、未来でなく現在に対応する。

①オープン・イノベーション

②ブライトスポット・アプローチ

③実地の対照実験

 

 

ブラウンの「デザイン思考」

 

良い解決策はユーザーを中心とした試行錯誤からしか生まれない。以下の5つの循環的ステップを回し続ける。

①Empathy理解・共感

②Define問題定義

③Ideateアイディア出し

④Prototype試作

⑤Testテスト

 

 

まとめ

 

読んだことある、聞いたことあるぞというものだけを並べてもこんなにたくさん!経済学では様々な理論や考えが栄枯盛衰してきたのだということが分かりました。経済学というのは、複雑で、物理学で相対性理論量子力学との理論統一が難しいように、何か一つのモデルで言い表したり、必ず勝てる戦略なんて無いんじゃないかなと思わされました。

きっと、過去記事「人を幸せにする経営」が真理なんじゃないかなと思っています。

 

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