今回は、「話を聞かない男、地図が読めない女―男脳・女脳が「謎」を解く―」(2003年)を読みました。
過去記事「男性脳と女性脳」でも、男女の特性については学んだのですが、本書では特にテストステロンの働きについて勉強になったので、まとめたいと思います。
Wikipediaによると、
テストステロン(Testosterone)は、アンドロゲンに属するステロイドホルモンで、男性における主要な性ホルモンであり、蛋白同化ステロイドでもある。男性において、テストステロンは、精巣や前立腺などの男性生殖組織の発達に重要な役割を果たすと共に、筋肉や骨量の増加、体毛の成長などの二次性徴を促進する。さらに、男女共にテストステロンは、気分や行動などの健康や幸福、骨粗鬆症の予防にも関与している。男性のテストステロンが不足すると、虚弱体質や骨量減少などの異常が生じる可能性がある。
とあり、男性ホルモンと呼ばれます。
本書によると、テストステロンは髭が生えたり髪が薄くなる以外に優れた空間能力や数学を解く力を持つようになるそうです。本書のタイトルにある通り、女性は地図が読めない訳ですが、これはテストステロンが男性に比べて少ない為に起き、テストステロンを投与されると地図を読むのが楽になるのだそうですよ。月経周期で数学の点数も変わるのだとか。

テストステロンは12~17歳頃の男の子に増加しますが、犯罪をいちばん起こすのもこの年齢層であり、適度なはけ口がないと問題を引き起こしかねないそうです。近年、中学校や高校の部活動が働き方改革により減少傾向ですが、犯罪が増えるのは困りものですね。

また、おとなしい男性にテストステロンを投与すると、猛々しくなり、自信たっぷりで積極的になるそうです。一方、同じ量を女性に投与した場合は攻撃性は増加するものの男性ほどの効果はないそうです。せいぜい、45~50歳ぐらいの自信満々なおばちゃんくらいですかね。逆に男性は、50~60代に入るとテストステロンの分泌量が減少して、性格が穏やかになってくるということでした。
スポーツの試合後はテストステロンのレベルが高くなるそうです。色々なスポーツで、チアリーダーが応援に励むのも選手やサポーターのテストステロンのレベルを上げるためだそうです。

また、テストステロンが多い人は分野を問わず業績が良く、さらに成功がテストステロンの分泌を高めるという相乗効果まであるのだそうです。そういえば、過去記事「PIXER_ピクサー」で出てくる偉い人は、皆頭が薄かったのが印象に残ったんですよね…(笑)。
これは、女性も同様で、仕事を持つ女性は専業主婦よりもテストステロンが多く、ワーキングウーマンを母に持つ女の子は母親が専業主婦の女の子よりもテストステロンのレベルが高くなるそうです。マーガレット・サッチャーやジャンヌ・ダルクなどの傑出した女性リーダーは妊娠7~8週間に多くの男性ホルモンを浴びたことが考えられるのだそうです。胎内で男性ホルモンを浴びた子どもは人差し指よりも薬指が長くなるというのを読んだことがありますが、私も薬指が長いタイプなんですよね(笑)
受精してから6~8週間に、男の胎児(性染色体がXY)はアンドロゲンという男性ホルモンを大量に分泌して精巣ができはじめます。この時期に男性ホルモンが不足した場合、生まれる子どもには二つの可能性が考えられるそうです。一つは脳の作りがいくらか女っぽい男の子、もう一つは生殖器官は男なのに、脳は完全に女になるケース、つまりトランスジェンダーです。
テストステロンは脳の配線と、それによって脳が発揮する能力に大きな影響を与えています。オスラットの精巣を取りのぞくと、ラットは自分をメスだと思って、巣作りをはじめます。逆に、生まれたばかりのメスラットにテストステロンを投与すると、オスになったと思いこんで攻撃的になりメスと生殖行動をしようとします。オスしか鳴かない一部の鳥でも、幼鳥のときにテストステロンを投与すればメスがさえずるようになるそうです。
そして、ロシアでは、脳の性別を変換する実験を人間に対して行なっていた時期があり、ラットのときとまったく同じ結果が得られたというので驚きでした。ゲイ、レズビアン、バイセクシャルを人為的に作りだすことも(倫理的にはともかく)可能だということです。
