今回は、「7つの習慣ティーンズ【リニューアル版】」(2014年)を読みました。
本家本元の「7つの習慣」は自己啓発の名著と名高い本ですが、私は読んだことがありません。
本書はティーン向けなので、親との関係や友人、恋愛、ドラッグといった内容が多いのですが、特に自信貯金と信頼貯金は覚えておきたいなと思ったのでまとめたいと思います。
本書で示される7つの習慣というのは以下の通りです。
第1の習慣 主体的になる
第2の習慣 終わりを考えてから始める
第3の習慣 一番大切なことを優先する
第4の習慣 Win‐Winを考える
第5の習慣 まず相手を理解してから、次に理解される
第6の習慣 シナジーを創り出す
第7の習慣 自分を磨く
これらの「7つの習慣」は一つひとつ積み重ねていくものだそうです。第1、第2、3の習慣は自分で身につけるもの、第4、第5、第6の習慣は人間関係やチームワークの中で身につけていくものになります。そして、最後の第7の習慣は自分を磨く、「再新再生」の習慣であり、他の6つの習慣すべてを育てることにつながります。
「自己信頼口座」とは、自分自身をどのくらい信じることができるのか、自分にどのくらい自信があるのかということです。例えば、著者さんは自分で決めたことを守ると心が落ち着き、自己信頼口座に預け入れをすることができますが、自分にした約束を破ったときはガッカリして引き出ししてしまうということです。
この自己信頼残高を増やすためには、
□自分に約束したことを守る
□小さな親切をする
□自分に優しくなる
□正直になる
□自分を再新再生する
□自分の才能を開発する
といったことが預け入れにつながります。自分に誓ったことは、自分の一番大切な人に誓ったことと同じように真剣に果たそう、自分自身をけなしてしまった時は自分のいいところを3つ考えよう、船底についたフジツボを落とすように、過去の過ちや後悔、苦しみといった貝類はしばらく真水に浸かって落とそうといった言葉は、ティーンをとっくに過ぎた私にも心に沁みました。
過去記事「子育てにおけるほめ方」では、「自信の水」を親が少しずつ与えていましたが、ティーンになれば、自分で自分の「自信の水」、本書でいう「自己信頼残高」を自分で増やしていけるようにならないといけないですね。
「人間関係信頼口座」とは、自分が周りの人それぞれに抱いている信頼と自信です。預け入れにより人間関係は良くなりますし、貯金を引き出して減らせば、関係は悪くなります。強く健全な人間関係には、長期にわたって着実に貯金する必要があります。
この人間関係信頼残高を増やすためには、
□約束を守る
□小さな親切
□誠実
□人の話に耳を傾ける
□謝る
□見通しをはっきりさせる
が預け入れに繋がります。本書には親との約束を破って、評価が地に落ちたという事例が書かれていましたが、信頼を築くためには、小さな義務や約束は必ず守らなければいけません。人への思いやりは、他人への預け入れになりますし、周りの人の悪口を言わない、人を傷つけてしまったら謝る、人の話に心から耳を傾けるというのも大事ですよね。
特に、とりわけティーンには「人(家族)の話に耳を傾ける」というのが大きな難関なのではないかと思います。第5の習慣にも「まず相手を理解してから、次に理解される」がありますが、自分の意見を言う前に、人の立場で考えるという能力は磨いていて絶対に損はないと思いました。しかし残念なことに、思春期に突入し始めた息子達は、私(母)が言っても全く聞く耳持ちません(涙)。このような本に言ってもらえるのは良いですよね。読んでくれればの話ですが…。
本書は、翻訳本なので、日本人の事例ではなく文化の違いもあってティーンにすっと入るのか、心にちゃんと響くのか少し不安があるのと、前置きが長すぎるのが懸念材料ではありますが、内容としては息子に是非読んでもらいたいと思う本でした。しかし、見えるところに本を置いてみたところで読んではくれないと思うので、学校の図書館に置いているか聞いてみることから始めたいなと思います。
親の心子知らずな息子達の心に届くことを願って、ブログにも書いておきます(笑)