歯科衛生士のよみもの

kindle unlimitedで本を読み漁り、感じたことを考察していくブログです。

共感性はオセロ

自分自身のアウトプットのためにはじめたブログですが、記念すべき100投稿目になります!読んでくださる方もいるのも嬉しいし、やっぱり、ただ本を読むだけでなく、学んだことをまとめるという作業を通して理解できることも多いので、本を読む限り続けていきたいなと思っています。



今回は、「天才を殺す凡人 職場の人間関係に悩む、全ての人へ」(2019年)を読んで、共感性はオセロという言葉に心が動いたので、考えてみました。

 

 

 

 

共感性はオセロ

本書は「創造性」を軸にする天才・「再現性(≒論理性)」を軸にする秀才、「共感性」を軸にする凡人について物語形式で書かれた本になります。タイトルの通り、凡人が天才を殺すことについて書かれていますが、私が興味を持ったのは「共感性はオセロ」という部分です。共感されるものは強い力を持つが、共感性による意思決定はしてはいけない、共感性はオセロだからひっくり返りやすいということが説明されています。

 

 

共感者を増やす

この「共感性はオセロ」という言葉を読んで真っ先に思い出したのは、何かの本で読んだ、イノベーションを起こすためには、コアとなる賛同者を集めることだという話です。社内のほとんどが反対している状況でも、賛同してくれそうな人に1人ずつ声を掛け、コアの賛同者を増やしていくと、ある時、オセロの面がひっくり返るように社内全体の賛同を得られたという話だったと思います。皆から反対されたとしても諦めずに、一人ずつ共感者を増やすことで、ある時オセロがひっくり返る、本書で言うと、共感性による反発は浅く、その人の「見える範囲」によって白にも黒にも変わるということですね。

 

 

心を動かす言葉

他の人の心を動かすには「心を動かす言葉」を用いると良いということでした。「他人から借りた言葉」例えば経営用語や概念などは用いず、小学生でもわかるような「自らの言葉」を使って、ありのままを白状するということです。

社会人になると、どうしてもかっこいい言葉や専門用語を使って説明しようとしてしまいますが、それでは人の心は動かない、自分自身の言葉で説明することで他者の心を動かすことができるというのが理解できた気がします。コロナ禍でドイツのメルケル首相の演説が大変話題になりましたが、それをパクった安部元首相の演説が全く心に響かなかったのを思い出しました。

 

 

行動は選べるが、結果は選べない

一方で、「成長マインドセット ココロのブレーキの外し方」(2018年)に書かれていた、「行動は選べるが、結果は選べない」ということも念頭に置く必要があると思いましたので、ご紹介します。

 

 

 

「宝くじを買う」という行動は選べますが、「宝くじが当たる」という結果は選ぶことができません。つまり、「心を動かす言葉」を使って他者を説得するという行動はできますが、その結果がどうなるのかは分からないということです。

過去記事「手入れすること」でも、どんなに子育てで手をかけても、子どもがどのように育つのかは分からないという話をご紹介しましたが、同じことですね。これを念頭に置かなければ、余計な感情に自分自身が振り回されてしまって危ないよなと感じました。

ddh-book.hatenablog.com

 

 

まとめ

本書には、天才、秀才、凡人、エリートスーパーマン、最強の実行者、病める天才、サイレントキラー、共感の神、すべてを理解する者が出てきますが、エニアグラムを学んだ私にはあまりしっくりきませんでした。

ddh-book.hatenablog.com

 

一方、「共感性はオセロ」であるということは日常生活の中でもしっかりと頭に入れて、「大多数の意見だから」、「みんな良いと言っている」からといった内容にはしっかりと用心してかかり、常に自分の考えを持つように意識していきたいと思いました。