歯科衛生士のよみもの

kindle unlimitedで本を読み漁り、感じたことを考察していくブログです。

古武術に学ぶ

今回「「筋肉」よりも「骨」を使え」(2014年)という本を読んだのですが、古武術を使った介護」のことを思い出しました。

 

 

私は以前高齢者施設を運営する法人に勤務したことがあり、古武術を使うことで余計な筋肉を使わずに介護動作ができるので、介護者の腰痛を防ぐことができるというものだったと記憶しています。私も実践して、おお~!と感心したのを覚えています。

 

現代の剣心

本書を読んで、実際にやってみたり、甲野善紀先生のYouTubeも見たのですが、人間の身体というのは本当に奥が深く、甲野先生の動きには圧倒されます。るろうに剣心は実在する!と本気で思いましたし、子どもたちにはこのような身体の使い方を是非学んでほしいと思いました。そういえば、剣心もムキムキタイプではないですね。

剣士

 

筋トレやストレッチはしてはいけない

アスリートと言うと、鍛え上げられた肉体といったイメージがありますが、本書によると筋トレは筋肉を硬直させて体幹を固めてしまい、怪我の原因になるため、筋トレやストレッチはしない方が良いのだそうです。

 

なんば歩き

一般的にはかかとで着地してつま先で蹴り出す歩き方が「正しい歩き方」だと言われていますが、昔の日本人は膝を少し曲げて足の裏全体で歩く「なんば歩き」という歩き方が一般的でした。YouTubeにもありましたが、「なんば歩き」をすると身体の向きをスッスッと変えることができますし、本当に余計な力が入らないなと感じました。

まぁ、だからと言ってなんば歩きで出勤したり、買い物はできませんが(笑)

 

たいこでドン走り

リレーで使うバトンを持って走る動きは、腕の動きが制御され、体幹が使いやすくなるそうです。太鼓をバチで叩くような腕の動きにするとさらに早く走れるそうです。

また、手のひら返し(手のひらを上に向けてから下に向ける)をすると筋肉の緊張を取ることができ、陸上短距離で日本記録を持つ桐生祥秀選手もそれで記録が伸びたそうなので、早速子どもにも「手のひら返し」+「たいこでドン走り」を教えたいです。

 

丹田を中心に体を動かす

「自分の頭と身体で考える」(2002年)には、丹田についても詳しく書かれています。

 

 

丹田を支点にして身体を動かすと、骨を支点にするよりも全身が上手く協調的に動けるのではないかということでした。実際、私はいつも姿勢が悪いのが悩みなのですが、丹田を意識して、身体の支点にすると自然と背中が伸びます。ただ、常に意識することがなかなかできないので、炭治郎が会得した「全集中の呼吸 常中」のような修行が必要なようです(笑)

また、腕相撲の時はろっ骨を意識すると強い力が出せるということで、これもやってみると体全体で倒したい方向へ動く感じがします。

歯科衛生士はスケーリング(SRP)で手を痛める人が多いですが、丹田と肋骨を使った動きを応用すると、余計な力を使わずに身体も傷めないのではないかと思いました。

 

面白くて命がけの遊び

木を枝から枝に飛び移り、サルを追いかけて遊ぶような本能的な動きで自然の中の命と隣り合わせの生活をすると、強くてしなやかな身体の動きが自然にできるようになるそうです。現代の環境では、なかなかできないですね。VRを使って体験できるようになれば、子どもたちの身体能力が飛躍的に向上しそうです。

 

まとめ

本書を読んで、当たり前を疑ってみる、自分で調べてみる、エビデンスではなく身体に聞いてみることが大事だということが分かりました。まずは丹田を意識する習慣を身につけていきたいです。