息子の名前の由来
子どもの名前には何かしら由来があるものですが、私の息子は諸葛孔明の字名から名前をつけました。妊娠中、三国志のDVDを観て孔明先生の高邁な生き方や、何でも知っている、つまり幼い頃から色々な事に興味を持ち、自ら学んだ姿勢が素晴らしいなと思ったので、息子にも色々なことに興味を持つ人になって欲しいと思って名づけました。
でも、「ご冗談でしょう、ファインマンさん」(2000年 原題は『Surely You're Joking, Mr. Feynman!』)を読んでいたら、リチャードにしてしまっていたかも知れません!
ビル・ゲイツは本の虫
本書は、「HOW TO THINK LIKE Bill Gates ビル・ゲイツの思考哲学」(2022年)の中で紹介されていた本です。ビル・ゲイツはかなりの読書家で、自宅の図書館には14,000冊の蔵書があって、「読書から一番多くのことを学んだ」と語っているそうです。
リチャード・P・ファインマン
ファインマンはノーベル賞を受賞した理論物理学者です。第二次世界大戦中は、原爆を使ったロスアラモスの研究メンバーの1人です。これまで量子力学の本を読んでいたので、よく出てきていた名前でもありました。
実験室を持つ少年
自宅の実験室で機械をいじって、色々作ったり、イタズラして遊んでいるうちに、大人からラジオ修理を頼まれるようになったそうです。
学生時代
学生時代は、周りの学生が実際の現象と対比させ物事を「本当に理解」しておらず、公式などをただ丸暗記していることに気づき、問題を出しては解けない様子を見て楽しんでいたようです。アインシュタインもそうでしたが、興味のない科目には全く興味が無かったようで、最後まで哲学の教授がフニャフニャとなにを言っているか分からなかったというのには、笑ってしまいました。一方、催眠術の講義では飛び上がって被験者に立候補したり、生物学の講座に紛れ込んだり、何にでも興味を持つ学生でした。
ロスアラモスでは鍵開け師
ロスアラモスでは原爆を作る仕事をしていた訳ですが、そこでもイタズラ心満載でした。機密資料の棚の鍵が簡単に開けられることを見つけて、資料を盗んだり、検閲ギリギリの手紙で奥さんとやりとりしたり、軍の規律や考えに染められることは皆無。
教授になっても好きなことし放題
イタリア語の教室に紛れ込んだり、ブラジルではこっそりバンドに入ってパンデイロをたたいてカーニバルに出たり、絵を描くのにはまって個展を開いたり、森の中で1人ドラムを打ち鳴らして歌い踊ったり、ダンスショーで演奏したり、新婚旅行で行ったメキシコマヤ文明の数学の謎を1人で解いてしまったり、日本に来た時はホテルだったのを旅館に泊まりたいと変えてもらったり、興味を持ったことには何でも首を突っ込んでいます。大学教授だと鼻にかけることはなく、バレないように楽しんでいるようでした。
ノーベル賞は受賞したくなかった
ノーベル賞受賞の連絡があった時点で「断るわけにはいかないのか?」と記者に聞いたそうです。自由なファインマン博士なので、どこに行っても注目される生活はかなり身動きが取りにくかったようです。
お役所仕事は大嫌い
原子炉に関する特許について発案者として誓約書を書かされた際、1ドルで権利を政府に譲渡するという一文を見て払わないとサインしないと言ったり、講演の旅費が領収書を出さなければ出せないと言われて絶対に出さなかったり、教科書の選考委員になった際に全て自分でチェックして、業者の説明や接待を全て拒否したり、お役所仕事なんぞくそくらえといった芯の通った自分の信念を貫き通す人物だったようです。
まとめ
最初、原爆を作ったメンバーということで、どんなマッドサイエンティストだろうかと思ったのですが、物理学を極めた人がここまで好奇心旺盛で何にでも疑問を持ち、時には金銭も全く気にせず自分の信念を貫き、地位や名誉に溺れず流されない人だったのには驚きました。
女の子との遊び方なども載っていたので、もうちょっと大人になってから(笑)、息子にもこの本を読んでもらいたいなと思います。