歯科衛生士のよみもの

kindle unlimitedで本を読み漁り、感じたことを考察していくブログです。

ポジティブ思考をUse it 、ネガティブ思考はLose it!

人間にはネガティビティ・バイアスがあり、無意識でいるとネガティブなことやリスクばかりに注意を向けてしまうそうです。これは、生存に優位な脳の機能で、膨大なエネルギーを消費する脳の省エネ戦略でもあるのだそうです。

 

今回は、ネガティブ思考とポジティブ思考について、脳神経科学の知見から集中力について書かれた本「4FOCUS 脳が冴えわたる4つの集中」(2021年)を参考に考察していきます。以前、ちょこっとだけ紹介した、「BRAIN DRIVEN(ブレインドリブン)パフォーマンスが高まる脳の状態とは」と同じ著者さんになります。

 

 

 

ddh-book.hatenablog.com

 

私たちには、4つの集中モードがあり、「Use it or Lose it」の原則により使わない脳の回路は衰えていくのだそうです。逆に言えば、使えば使うほどその脳機能はアップしていくということです。

 

そこで、ネガティブな思考ばかりを考えて、ネガティブ思考の脳回路の機能をアップするのか、ポジティブな思考を意識的に考えてポジティブな回路を使いやすくするのかで人生の幸せ度が全然違うことは納得いきますよね。

 

脳の回路には、無意識で判断し動いているデフォルトモード・ネットワーク、意識的に判断するセントラル・エグゼクティブ・ネットワーク、自分の無意識に気づくサリエンス・ネットワークの3つがあり、1日の中に「幸せだな~」と思う瞬間や、「わくわくする」瞬間に目を向けて、自分の好きなもの、好きなことを意識するようにすると、サリエンス・ネットワークが強化され、もっと幸せなことやわくわくすることに気付けるようになるそうです。

 

また、「何かをしたい!」と思う本来の自分が持っている夢や目標にも気づくことができるようになります。

 

日々をただ生きることに精一杯で、自分が好きなことややりたいことが分からなくなっている方は、このようなネットワークがどんどん不要なものとして刈り取られていくという訳で、とてももったいないし、悲しいですね。

 

仏教の「空」の考え方で言うと、「幸せ」というのは「不幸せ」があるから感じることができるもなので、1日中幸せな気持ちでいる必要はないと思います。

 

ddh-book.hatenablog.com

 

ですが、自分の1日、1週間の心の平均値を「幸せモード」にして、もし、「辛い」「嫌だ」「不幸だ」だと思う出来事があっても、「ネガティビティ・バイアスのせいでネガティブに考えようとしている」、「この不幸があるから幸せな瞬間がもっと大事に思える」と意識的に考えることで、脳科学的に幸せな自分を手に入れるためのトレーニングをしていると捉えてしまうのが良いのではないでしょうか。

 

ポジティブ思考をUse it 、ネガティブ思考はLose itしてしまいましょう!