歯科衛生士のよみもの

kindle unlimitedで本を読み漁り、感じたことを考察していくブログです。

メタ認知

自分を客観視するって、なかなか難しいことですよね。立場や周囲との位置関係を理解して、その場に相応しい態度、言動を選ぶというのは、特にまだ若い学生さん、実習生にとっては上級テクニックになります。

 

認知の4点セット

「リフレクション REFLECTION 自分とチームの成長を加速させる内省の技術」(2021年)には、自分を内省し、チームや組織のメタ認知をはかる方法について、認知の4点セット(意見、経験、感情、価値観)で説明しています。

 

 

 

認知行動療法との違い

認知行動療法では環境、認知、感情、行動、身体の反応で自己分析するのですが、経験や価値観が入っているところが違いますね。

私には、認知の4点セットのほうが、しっくりくるなと感じます。

 

学習する組織との関係

読み進めて分かったのですが、本書は以前ご紹介した「学習する組織」の実践メソッドでした。

ddh-book.hatenablog.com

 

とても実践的で分かりやすく、引き寄せの法則ブッダの哲学とも繋がるところが多いなとも感じました。スピリチュアルな書き方に違和感を覚える方は、こちらを読まれるのもいいと思います。

 

私の現時点での人間のイメージは下図です。

 

思考の壁

潜在意識と思考の癖

本当の自分(潜在意識と呼んでも良い)の周りに認知する自分(意識、思考の癖、脳の判断、認知のゆがみなど)があり、それは、人により色や濃さや厚さが違う。経験により形成される。

 

 

認知のゆがみ

認知のゆがみ

外界からの刺激を受けると認知の層が歪めて自分に情報を伝えるが、事実は概ね歪められない(ただし、事実を「解釈」した途端、認知的不協和を起こし歪む可能性がある)。 思考の癖を通して解釈した世界に対して感情(怒りなど)が起きる

 

メタ認知とリフレクション

メタ認知

個人のメタ認知やリフレクションは、認知する自分を外側から見ようとする行為であり、よく生きるために障壁となっている考え方(価値観)や信じていること、こだわりを自己分析により変えることができる

 

こんな感じです。

 

脳の神経科学からみたメタ認知

「BRAIN DRIVEN (ブレインドリブン) パフォーマンスが高まる脳の状態とは 」は、神経科学の観点から脳内の現象について書かれた本ですが、こちらにも自分の感情や感覚をメタ認知することが重要であると述べられています。

 

 

 

ピアジェの認知発達理論

ピアジェの認知発達理論によると、抽象的な問題解決も推論も行うことができる形式的操作期は12歳(中学生)頃からとなっています。

経験を積み重ねるほどに殻が固く、厚くなると考えられるため、早いうちからメタ認知や内省のトレーニングしておく方が良いのかも知れません。

 

まとめ

子ども達にもメタ認知能力やリフレクション(内省)を獲得してもらえるよう、WHYの問いかけを沢山していきたいと思います。