歯科衛生士のよみもの

kindle unlimitedで本を読み漁り、感じたことを考察していくブログです。

雑談力

皆さんは雑談は得意ですか?

 

実は、私は得意だと思っていたのですが、「超雑談力 人づきあいがラクになる 誰とでも信頼関係が築ける」によると、相手に気持ちよく話させるのが雑談力なんだそうです。

 

 

お気づきかも知れませんが、私は一方的に自分が話したいことを話していただけの単なる自己満足だったというわけです。お恥ずかしい。

 

本書の中に、「大ヒットの法則」を使って、聞き手に関係のあることを話題にすると良いとあるのですが、私が保健指導の中でよく使っていたテクニックだと思ったので、ご紹介します。

 

  1. 身近 - 身の回りに親しみやすい
  2. 悩み - 相手の気になっている問題
  3. 損得 - 相手にとって得なこと、損なこと
  4. 便利 - 役に立つこと
  5. 影響 - 個人的に、社会的に相手に影響すること

 

全く歯科に関心のない方に保健指導をする場合、どうやって相手の気持ちを歯科に向けてもらうのかがとても大変です。


そんな時私が実践しているのは、まずは相手の悩みを聞き出し、その悩みに関するその方にとってのお得な情報や便利情報をお伝えするというやり方です。

上手くいくと徐々に目が輝いて、前のめりで聞いていただけるようになりますが、ピントが外れていると、腕を組んで、つまらなそうに目線を外されます(涙)

 

コツは、最初、いかにご自分の本当の悩みや価値観を話してもらえるよう促せるかが重要ですね。絶対に否定せず、心理的安全性を保つことが大事で、上手くいくときは大抵、自分よりも相手の方がずっと話をしている状況になります。

 

ところで、最新の歯科保健指導論の教科書では、「動機づけ面接法」という項目が追加されています。

 

「人を動かす対話術 心の奇跡はなぜ起きるのか」(2011)にも詳しく述べられていますが、動機づけ面接では、悩みの本質は両価的葛藤※1にあることを理解し、こちらは中立的で共感的立場で傾聴し、自由に話させて、チェンジトーク※2を増やしていきます。問いを通してその人の考えや望みを言語化していき、指導やアドバイスは一切しないのですが、かなりの効果が認められているテクニックです。

 

 

※1 両価的葛藤

ある物事に対する相反する葛藤。痩せたいけど食べたい、など

※2 チェンジトーク

患者さん自身の、変わりたいという意思表示発言

否定せずに、自分の気持ちや考えを話してもらうというのは、雑談力と繋がるものがありますね。

 

そう言えば、「人は聞き方が9割」(2021)という本も読んだなぁ。

 

 

 

人の話を聴くというのは、歯科衛生士にとってもとても大事なスキルですね。私も相手に気持ちよく話してもらえるような雑談上手になりたいです!